空気が変わった2011年統一地方選挙: 私は、議会はどう市民のニーズを市政に反映するかを考えねば、市民から見捨てられてしまうという危機感をもった。

 私は今まで4回統一地方選挙を闘ったが、今回の選挙は前回までとは全くちがう空気が流れていた。まず大震災後という事で自粛の空気が濃かったという事もあり、候補者が街に出て、自分の思いを述べるという選挙は少なかった。しかし、私が今回感じた事は、市民の議会への期待がますます薄くなっているのではないかという失望感だった。「議会は何をしているのだ」という“お叱り”すらなく、無関心層が大きくなったと思った。

 これは投票率の大幅低下という結果に現れた。先回50%を切った投票率は45%に落ちた。私の地区では40%にも満たなかった。私は公職選挙法に則り、期間中、戸別訪問も期間中の図書の頒布も一切しない。自分が角々にたって自説をのべ、議会活動での成果をお話しする。事務所では電話での投票お願いをしている。今までも、今回も同じ選挙法であった。

 4期目の私とすれば、選挙は私の議会活動への評価とも考えられる。確かに得票は1944票から2212票へと増えた。私は、年に4回議会後に議会レポートを新聞折り込みにいれるなどして自分の議会活動を市民に公報している。それは評価されたと思う。しかし、議会自体への市民の思いは、冷えて行っているとしか思えない。

市民には、議会が何をし、どのように市民生活に寄与しているか見えないのではないか。市民にとって、議会は余計な“金食い虫”であり、だから議員定数や報酬の削減だけが市民の関心事のように思えるのではないか。

これは狭山市議会においての痛切な反省事項であると思う。議会として執行部にどう対応し、市民のニーズをどのように市政に反映させてきたかが問われているのだと思わなければならない。さる3月議会において、杜撰な行政執行(5箇所検査するべきところを1ヶ所の検査で合格させ、その後書類に不備が見つかった)に対して議会は決議を上げ、執行部に反省を求めた。このように、議会として執行部に毅然と立ち向かう姿勢を市民にわかってもらわなければならない。

今までは議員個人や会派としての努力はあったとしても、議会そのものは、チェック機関としてのアピールが足りなかった。市民に「議会傍聴を認める」という態度ではいけない。これからは、「議会報告会」などを行い、議会のしている事を市民に向かって発信していく積極的な努力が必要だと思う。