議案104号市民会館の指定管理者の指定についての反対討論

 

議長のお許しを得ましたので、「議案104号市民会館の指定管理者の指定について」に反対の立場から討論いたします。

 

はじめに、私は指定管理者を市民会館に導入することに反対ではありません。民間活力を用い、そのノウハウをしっかり活用していただく、その上、管理費用を削減できれば何の不満もありません。行政負担を少なくしていながら、市民へのサービスをやめることはないのであれば、市民にとって管理・運営は誰がしてもかまわないのですから、大いに進めてもよいことだと思います。それに、契約は何事もなければ契約期間を過ぎれば終えることができる。よいサービス、よい管理運営を何年かごとに選べるのですから、市民にとって一番よいサービスを適当な管理運営費で選びなおせるというメリットがあります。

 そういう意味で私は指定管理制度に賛成の立場ですが、この指定管理者を選ぶことには反対です。私はこの会社の能力や意欲や誠意に対してなんら文句を言うものではありません。ただ、私は結果表だけでなく、仕様書をみる機会を得ましたが、私はこの指定管理者は私たち・狭山市の身の丈にあった業者には思えないからです。

 

現在の市民会館は、地域の人の文化事業の殿堂のようです。市内各校の中学生が音楽会を開いています。市民団体が発表会を行い、練習をするなどの活用をしています。

 

一方、自主事業は縮小し、年間180万円ほど。私は自主事業の経費を大幅に縮減したときに市民会館の性格について議会で質問した覚えがあります。市民の方に使っていただき、市民会館を活発化したいと言う答弁でした。すなわち、市民の方々への貸し館事業に特化していくと私は認識しました。事実、年間180万円ほどの事業費で、隣の所沢市のミューズのような事業や入間市の事業ほどができるわけもありません。事業の規模がまったく違うのです。

今回、市民会館の指定管理者を選ぶとき、総合点で選んだといいますが、上位3位は平均点でコンマ7(0.7)しか変わりません。12位をみると内容は変わりません。しかし、1位と3位とを比べると管理運営費が17千万円も違うことがわかります。1位を選んでも5年間で5千万円の削減効果があると言いますが、3位を選べば2億円以上の削減効果です。なぜ、そちらを選ばなかったのか。受託能力が違うと言いますけれど、その内容を見てみると自己固定資産比率が低かったことが一番のマイナス点だったと思います。しかし、現在では経営的に自分の持ち物を持たずに借り店舗で事業する事業者が増えていることを考えれば、これにたいするマイナス評価がよかったのかとも思います。

安いところはそれなりですと言うでしょうが、もう市民会館が立派な事業をすることは目的ではなく、支障なく市民に使っていただくほうが大切な会館になっているのではないでしょうか。

今後は西口に公益施設ができます。管理費もかかってくることでしょう。それを見越せば、施設の管理費を削減していくのは、この財政状況の中で必要なことです。リーマンショック以前のような発想では、早晩狭山市が行き詰るのではないかと心配です。

このように、私は、市民会館の性格、今後の狭山市の財政状況を考えてみれば、この業者を指定管理者にすることに反対です。