2002年6月議会一般質問
一回目質問原稿


 子育て・教育 
 児童館 保育所・幼稚園 学童保育室  特殊教育 青少年の飲酒、喫煙、薬物 
女性政策    開かれた市政

 

10番高橋ブラクソン久美子です。議長のお許しを頂きましたので、質問させて頂きます。

 

毎年6月議会はまず、子育てと教育についてお伺いしております。

 

少子化が取りざたされて久しくなり、子育てや教育への支援は、日本の将来を左右する大きな課題となっております。そして、子育て支援や教育をあたかも女性が子供を産みやすくする条件整備の方策のように考える向きもあるこの頃です。しかし、私は、子育てや教育は少子化対策のためにされるべきではないと思います。教育基本法の総則でも明らかのように、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期し、普遍的で個性豊かな文化の創造を目指すよう教育をし、その教育の力を持って、日本を民主的で文化的な国家を作り上げ、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとするものでなければなりません。 私の言葉で言えば、子育てや教育は、子供が健やかに育ち、自分の能力を将来十分生かせることが出来るように準備し、個人として人と真理と正義を愛し尊重し、日本ひいては世界の平和を作る人となるために訓練することにあると思います。

 

そのためにも、私は狭山市の子育てや教育が、狭山市に住む一人一人の子供に等しく与えられ、子供は大人の愛と知恵とに包まれながら、育まれていくべきであると思っております。

 

まず、乳幼児における子育て支援と教育について考えたいと思います。

 

現在資料によりますと、狭山市で乳幼児期に保育所で育っている子供は約20%弱です。すなわち、80%強は家庭で保護者と共に過ごしていることになります。在宅で保護者と共にいる子供たちは多くの場合核家族と呼ばれる親と子供だけの家族となっております。この様な場合、夫が職場に出てしまうと、ほとんどが子供と母親だけとなり、母親は育児への不安を誰にも相談することも出来ないことから育児ノイローゼになってしまったり、また、親子が密着して生活する事により子供の自立心の形成に問題がでる傾向が心配されています。狭山市では私が議員になって以来毎年児童虐待が新聞などで取りざたされておりますが、そのいくつかの例を見ましても、親が育児に疲弊していたのではないかと思います。

 

昨年、7月狭山市は乳幼児情報センターを開設し、常設の子育て支援事業を立ち上げました。今申し上げたように若い親には子育ての支援が必要であると言う事からはじめられた事業です。親に対するケアは子供を健全に育てるためにぜひとも必要な施策であり、親の子育てへの重圧感からの解放は、子供の心身の安全を守る事になるのだと思います。

 

私はこの情報センターが出来た事を大きく評価するものです。更なる充実を望みます。其れと同時に子育て支援センターを地域にもほしいと願います。狭山市では、財政の問題もあり同じような子育て支援センターをいくつも設置していくのは無理かもしれません。しかし親にとって身近な支援センターは本当にあり難いと思うのです。

 

そこで、一つ、子供が心身共に健やかに育つために、子育て支援のために提案をさせてほしいと思います。それは、今4館ある児童館を子育て支援センターとして充実させてほしいということです。児童館で子育て支援事業を強化してほしいと言うことです。狭山市の児童館は火曜日から日曜日まで開館されていますが、小型児童館すなわち小学校3年生ぐらいまでを対象とする児童館です。しかし、学校完全5日制の試行で、小学生の帰宅が遅くなり、週日には3時ごろからでなければ小学生が児童館に遊びに来難くなりました。ですから、週日の午前午後の早い時間は、幼稚園前の乳幼児を持つ親が子供と遊びに来ているのが現状ではないでしょうか。

 

私は、この提案をする前に、武蔵野市にある“0123吉祥寺”と“0123はらっぱ”を視察してきました。0123吉祥寺は平成4年11月に日本で始めて設置された子育て支援施設です。武蔵野市長で子供協会理事長でもある土屋正忠氏は、昭和63年に子供の実態に合わせて、今、何が必要になっているのか、市民がどのような政策を必要としているかを点検するため「子供問題懇談会」を設置し、市役所の中にも「児童対策会議」を設置したといいます。そして、そこから出た結論は、一番欠けているのは16歳から18歳の地域サービスで、未就学児とその親へのサービスも行き届いていない事でありました。そこで、幼稚園でもなく、保育園でもない家庭にいて子供を育てる若いお母さんとその子供たちを中心とした施設を作ったのです。

 

このセンターの特色は、広場事業と集い事業でしょう。広場では親子が勝手に遊び、セルフサービスの30円のコーヒーを飲んで同世代の親と情報交換をしながら子供を見守っている。コミュニティボードがあって生活情報が満載されている。庭には泥遊びをしても良い池や小さなログハウスもあって遊びに事欠かない。スタッフは毎朝15分のわいわいタイムをして利用者同士やスタッフとのつながりも出来る。しかし原則は自由に来て、自由に過ごし、友達を見つけ、サークルを作ったりする。お弁当をもってきて一日を過ごす人もいる。ボランティアによるコンサートもあります。

 

集い事業では年9コースの月例別講座や講演会をしたり講習会をしたり、妊娠中の方のティータイムや音楽界をして、他の親と触れ合うような機会を作ります。

 

このような施設を狭山に導入するのには、何も新しく施設を建設する必要はありません。狭山市の児童館を少しだけ改良すればよいのです。すなわち、児童館に乳幼児を連れて気安くするために、

 

1.        赤ちゃん用のミルクのお湯を常備する。

2.        親と来ているときは、親の責任でおやつやお弁当を食べても良い事にする。

3.        毎日指導員が親や子供との15分ぐらい遊びの時を持つ。

4.        有料コーヒーメーカーや無料のお茶をのめる機械を設置し、親が心を開いて交流できるようなコーナーを設ける。

5.        情報コーナーを設け、親の情報交換を助ける。

6.        グループカウンセリングや親のための講座を開く

 

どうでしょう。児童館の機能を乳幼児の子育て支援に軸足を置き換えてみるのは。ちょっとの工夫で出来ると思います。不可能ではないと思いますので、この提案に対するお考えをお伺いしたいと思います。

 

次に、狭山市の20%といわれる0、1,2,3歳児と37.53%の4,5歳児の養育されている保育所・保育園について考えたいと思います。

 

この質問をするに先立ちいくつか資料をまとめました。過去8年の保育児童の推移と将来2年どのような保育事情になるのかと言う推測です。

 

其れによりますと、平成7年から平成14年に掛けて0歳から5歳までの狭山市の人口は9334人から8377人と約1000人ほど減少しました。しかし、要保育児は其れとは逆に約400人増加しています。割合で言いますと、平成7年に要保育児比率は12.7%だったのですが、年々増加して平成14年では18.8%と6ポイントも多くなっています。この調子で要保育児が増え続ければ、平成16年には0歳から5歳児までの子供の20%以上の1651人が要保育児とされるであろうとのことです。

 

現在、狭山市では保育可能な、いわゆる定員と言われるのは1375人です。現在ですら、8.5%定員オーバーの1492人が保育所・保育園で養育されています。これは117人もの定員オーバーです。この保育児を収容するとしたら、かなり大規模にあたる120人規模の保育施設が必要と言う事です。

 

其れが、2年後には276人もの定員オーバーが予想されます。そうなれば、90人定員の保育所が3つ作っても足りないと言う事になります。

 

私は保育所について、毎年質問しています。其れは保育所の受け入れ児童数や待機児の状況が悪化こそすれ、改善されていないからです。

 

今までの質問にたいする答弁は、定員をオーバーしても入園させる、とか入曽乳児園を改築して定員を増やす、とか民間に保育園を作って貰ってとかいうことでした。私はこの3年間、これらの答弁に本当に期待して保育所の新設を願っていました。しかし、昨年の決算では、計画していた民間による新保育所のはなしがなくなったことが明らかになり、平成14年からの実施計画を見ても入曽乳児保育所の改築のための予定がないことも明らかになっています。それでは、現状をどういう風に改善していくのでしょうか。2,3年で270人もの定員オーバーの状態になるであろう事が分かっているのに、手をこまねいていると言うのでは困るではありませんか。いや、「私達もがんばったのだ、けれどもうまくいかない。」という面もあるとしたら、これからは大幅な軌道修正が必要だと言う事になりませんか。

 

保育所の定員オーバーはほぼどの保育所でもですが、新狭山、山王、広瀬では当初から110%を超えています。この、定員オーバーは、多くの場合、保育所に通う子供たちの養育環境を悪化させています。勿論、国の基準はクリアしていますよと言いますが、たとえば新狭山保育所の一人当たりの園庭の広さは2歳児以上の子供の数73人当たり387平米ですから約5.3平米しかありません。これと、同じ狭山市の42人の子供が通う狭山市立堀兼幼稚園の1316平米、一人当たり31.33平米に比べれば、6分の1にしかならないのです。このように、同じ狭山の子供たちなのに、養育環境が大きく違う状況があからさまになってきています。同じ地区で比べると、新狭山保育所の園庭の一人当たりの広さは、新狭山幼稚園に比べほぼ2分の1のせまさです。

 

園庭だけではありません。人数が多くなればなるほど、どこも込み合ってくるのは必然です。柏原保育所や祇園保育所では一人当たりの建物内の面積は5.12平米、5.29平米と特に込み合っています。これを幼稚園と比較しようとしても入曽、堀兼、奥富幼稚園とでは、比較にならないほどの保育所の込み合い具合です。

 

ここで私が言いたいのは、保育所の状況の改善を急がないと、そこで養育される子供の養育環境がますます悪化していくのではないかと言う事です。

 

一方、狭山市立幼稚園は入園率がどんどん低くなっていっています。特に堀兼幼稚園 0.15、奥富幼稚園、0.28、入曽幼稚園は0.33と低い上に、それぞれの園児は42人59人47人1学年1クラスの状態が近年続いています。人数が少なくなって、広いところでのびのび育てられて良いのではないかという人もいるかもしれませんが、保育所の子供たちのことを考えると、同じ狭山市に住む子供が、公立で養育、教育されるのにそんなに大きな環境の違う中で育てられて良いのかという疑問がわいてきます。

 

私はここで提案したいと思います。教育委員会、保育所、PTA、地域の人を集めて、これからの狭山市の養育・教育環境をどうしたらよいのかを考えて貰う仮称狭山市子供問題懇談会を作ってはいかがですか。その会は先ほどの武蔵野市の子供問題懇談会に匹敵するものとなるでしょうが、この中で、時間を区切り、たとえば今年中に、狭山市の子供の育成計画と言うか、基本条例というか、狭山市の子供を健全に育てるいくつかの素案をまとめて貰うのはどうでしょうか。

 

私は、保育所、幼稚園、小中学校の保育、教育改革についてしつこいほどの質問をしてきました。でも、先ほど私が嘆いたように、私にはすべてとは言いませんが、いくつかの場面で物事が動いているようには感じられないのです。其れは一つには、改革には良い面と悪い面が出てくるのは必死ですから、行政としては決断が難しいのではないかという思いがあります。確かに多くの反対がでるであろうと分かっていて改革に手を染めるには勇気が要りますね。

 

ですから、私が提案した仮称狭山市子供問題懇談会に今の狭山市の子供の状況を洗いざらい見て貰い、どうしたらよいか計画を示して貰うというのは、どうでしょう。狭山市の児童育成の方向性が示されるのではないかと期待できるではありませんか。市民を中心とした懇談会の出したその意見を元に、保育、教育改革に着手していけばよいのです。私は、行政主導ではなく、このような市民との協働の過程を経れば、たとえ一時期は市民にとって辛い決定であっても、市民の皆さんの中から決定を擁護する声がおおきく出てくると思います。

 

今までの現状を踏まえて私の提案に対する市長のご意見を伺いたいと思います。

 

もし、以上の提案がすぐにも着手されないならば、私はもっと大胆な提案をしたいと思います。このプロポーザルに対して、部長、教育長のご答弁を頂きたいと思います。すなわち、

 

保育園・保育所の整備に辺り、

1。いあまる堀兼、奥富、入曽、狭山台幼稚園をそれぞれ堀兼小、奥富小、南小、狭山台南小学校に敷設し、現在ある幼稚園舎を保育所とする。

 

2。この際、改造した保育所の施設を民間に運営を委託するのではなく、施設を貸付、民間保育園とする。特に、産休明けの保育や低年齢児の保育には力を入れてもらう。

 

これにより、民間活力を用い保育所は増加し、かつ現在余裕きょうしつのありすぎる幼稚園を適正規模な場所に移し維持管理の経費を軽減し、小学校を活力ある複合施設として利用していく事になると思いますが、いかがでしょうか。

 

次に学童保育室についてお伺いします。学童保育室の整備は順調に推移しています。私は、行政の努力に感謝し、尊敬しているものです。けれども、次のようなところを改善してほしいと、要望されていますので、出来るかどうかお伺いしたいと思います。

 

1.        障害児の学童保育の要望がある場合は6年生まで保育を延長してほしい。

2.        一人親家庭で学童保育の要望がある場合は6年生まで保育を延長してほしい。

 

私は、学童保育室は原則3年生までと言う事を知っています。しかし、障害を持っている子供は、年齢が上がっても、他の子供と同じようなスピードで成長していくわけではありません。4年生になったからといって、即、家庭で一人待っていることの難しい子供もいるのですから、例外として受け入れをよろしくお願いします。

 

一人親家庭の場合、実は私は次のような実例を聞いています。4年生になって学童保育室から出され、寂しさのために、万引きをし、其れを母親が知って折檻し、虐待事件に発展したと言うのです。私はこれを聞いて、母独り、子一人の家庭で、この子供は、お母さんのいない家にひとりでいる準備の出来ていない子供だったのだろうなあと思いました。こんな時、親から保育の要望が出されましたなら、また、民生委員さんの相談がありましたなら、やはり例外と認め、保育してほしいのです。

 

次に特殊教育のことについてお伺いします。

 

まず、今年開設された通級学級についてお伺いします。

 

今年から狭山台北小学校に通級による情緒学級が開設され、好評であると伺っています。この教室が設置されるに当たっての経過を伺いたい。そして、どのような障害を持った子供たちがこの学級にどのような目標、目的をもって通い、どのような教育を受けているのかを教えてください。教員はどのような資格を持った方でしょうか。

 

この通級のことを聞いて、入間川小学校にも設置してほしいという要望が私に保護者の方から届いているのですが、今後狭山市では通級学級についてどのような展望があるのでしょうか。お答えください。

 

特殊学級の交流について伺いたいと思います。

 

2年ほど前にもこの質問をし、交流については子供の状態に応じてではありますが、多くの時間を確保したいという答弁を頂きました。今現在どのような交流をしていますか。前回、中学校での交流がなかったのですが、改善しているでしょうか。保護者の中ではもっと交流をと言う声がありますが、中々実現していないという不満を聞きます。現場教師の都合で実現しないのではないかという不満も聞かれます。ノーマライゼーションが標榜されている中で、障害者も社会参加を求められ、それどころか、否が応でも、社会に出て行かざるを得ない社会情勢になろうとしています。小さい時から、隔離分離されるように育っていくのは問題です。特殊学級にいる子供も年齢が上がるに連れて、心身ともに複雑になり、指導も大変になりと思いますが、交流に対してどのような努力を行っているのかを伺いたい。

 

特殊学級の設置についての今後の展望についてうかがいたいと思います。

 

特殊学級に在籍する児童・生徒は減少せず、増加しているのが現状です。出来るならば、各小学校に一特殊学級がほしいと思います。いろいろな学校区から親は人並み以上の苦労をして子供を登校させています。特殊学級としては、柏原小学校から他の学校の特殊学級に通っている児童が8人もいます。もし、柏原小学校に特殊学級があったならば、柏原小学校区から通ってくる子供や保護者また兄弟姉妹にとって朗報です。柏原学校に特殊学級を置くことの見通しはどうでしょうか。奥富小学校区からも4人の子供があちこちの学校に行っています。

 

学級の設置は、親の要望があればというのが、2年前のお答えでした。入間川小学校は2人の在籍から特殊学級は始まりました。勿論、入間川小学校の特殊学級の開設は親からの要望はあったのですが、教育委員会が開設の決断をし、県と粘り強い交渉をした結果、開設にまでこぎ付けたのでした。現在では入間川小学校には7人の障害児が在籍しています。このように、親の要望だけでなく、教育委員会の先見の明が、使いやすい入間川小学校の特殊学級に結びついたのです。

 

また、特殊学級をすべての学校に作る事は、障害児のためだけではありません。兄弟が同じ学校に通うメリットがあるのです。私の場合、姉が学区外の特殊学級のある学校へ弟は学区内の普通学級へ行っているので、行事ごとに結局は障害のある子供を中心に動く事になり、健常と言われる子供に寂しさや我慢を強いることが多くあります。運動会、授業参観、学年行事、かなり日程が重なります。同じ学校で兄弟が学んでいたら、こんなに不便する必要ないのにと思うことが多いのです。親は特に障害児を持つ親は子供が障害を持っているだけではなくて、教育環境の整備の関係とあいまってとても大変です。計画的に、特殊学級を全小学校に設置を目指していただきたい。

 

次に、狭山市の中学校は3校しか特殊学級を設置していません。だからこそ、本当は特殊学級に行きたいけれども、養護学校に行かざるを得ないという状況も出ています。特に情緒学級は東中学校にしかありません。西武電車の西側地区には1校もない状態です。中学校の情緒学級の設置ついての見通しをどのように考えていますか。

 

以上小中学校の特殊学級の設置について教育長からのご答弁をお願いします。

 

学齢期における虐待について、特にネグレクトの取り扱いにもっと積極的になってほしい思いを込めて、お伺いしたいと思います。

 

最近、ネグレクトと思われる虐待についての相談を受ける事が多くなってきています。このことは、地域の人がもう数年心配していて、手をこまねいている事です。心配なのは、年長の子供が学校にも行かず、年下の子供の面倒を見ている状況があることです。これらの子供は単なる不登校児ではなく、親が子供の面倒を見切れない状況で、年長の子供に育児が託されているというのです。全く、何十年か前の日本や発展途上にある国の状況と見間違えるような状況です。こういう事柄が存在する事を教育委員会は認識していますか。こういう事柄にどのように対処していますか。現場の教師は、ネグレクトに対してどのような認識で、どのように報告しているのでしょうか。

 

児童虐待ネットワークが出来て久しくなりますが、教育委員会と福祉事務所、児童相談所のネットワークはどのようになっているのですか。

 

言うまでもなく、子供を学校に行かせるのは親の義務であるにも関わらず、義務を果たせない親がいます。私は、子供は規則的に食事し、眠り、清潔な衣服を着て、学校にきちんと行って、育ってほしいと願います。満足な養育状態が与えられているか、疑問があるから地域の人が親切にも心配するのです。学校ではネグレクトに対してどうするかを教育長、ネットワークについては福祉部長からお答えをお聞きしたい。

  

青少年問題:酒、タバコ、薬

次に、未成年者飲酒防止法の改正に伴い、狭山市が未成年者への飲酒防止に対積極的に取り組んでほしいという思いを込めまして、質問したいと思います。

 

昨年末に未成年者飲酒防止法が改正され、酒を売るときには未成年でないか年齢を確かめなければならなくなりました。また、未成年に酒を売ったとき、または与えるものは50万円以下の罰金が科せられ、さらに酒税法の改正により“種類販売業者が、未成年者飲酒禁止法違反により罰金の刑に処せられた場合には、種類販売業免許の取り消し要件に該当する”。とされてもおります。国は積極的に未成年の飲酒防止に取り組んでおります。

 

“未成年者飲酒防止への取り組み”の7か条が警察庁、厚生労働省、国税庁から示されています。完結に言うと

 

1.販売時の年齢確認 2。夜間の販売時の未成年者に売らない販売体制の整備 3.分離陳列の実施 4.酒類自動販売機の撤廃、改良型酒類自動販売機の適切案管理 5。未成年者飲酒防止の注意喚起、年齢確認の徹底 6.ポスターなどによる注意喚起 7.従業員研修の実施

 

と言う事になります。

 

狭山市では未成年者の飲酒防止の環境を整えるために何をしていますか。自動販売機の撤廃の状況はどうですか。改良型酒類自動販売機の適切な管理はなされているのでしょうか。

 

狭山市の青少年健全育成指針、健康日本21狭山計画、狭山市母子保健計画で未成年者の飲酒の防止について触れ、飲酒をなくす方向で計画が作られています。どのようなことを具体的にすることにしているのですか。

 

未成年者喫煙防止法の改正に伴い。未成年者の喫煙防止を強く望み質問します。

 

5月31日は世界禁煙デーでした。それに伴い多くのシンポジュウムが開かれました。タバコは、自ら害をこうむるだけでなく、近くにいる人を巻き込んで間接喫煙による害をもたらします。すでに、タバコによる肺がん、喘息、気管支炎への直接的な影響が証明されております。タバコ税を得られるので、タバコの販売は益になると言う議論もありますが、後々タバコによる病気の治療で医療費を払う事を考えれば、決してタバコが市の行政上益になるとはいえないというのが現在の通説です。

 

そこで

1。学校で低学年からのタバコの害を理解する教育が必要だと言われていますが、どのような指導がなされていますか。

 

2。すでに小学生からの喫煙が狭山市でも見聞きされております。特に学校内での喫煙についてはどのような指導をしていますか。

 

3。いろいろな地域で学校内での禁煙が始められていますが、狭山市における教員の喫煙の状況はどうですか。分煙の状況はどうですか。公共建物内での禁煙が叫ばれている今、狭山市において学校内では、期限を切り禁煙とすることを提案しますが、いかがですか。

 

狭山市の青少年健全育成指針、健康日本21狭山計画、狭山市母子保健計画で未成年者の喫煙の防止について触れ、喫煙をなくす方向で計画が作られています。どのようなことを具体的にすることにしているのですか。

 

薬物摂取について。私は決して有害薬物を見成年者に与えてはならないと考えております。

 

覚醒剤、シンナー、トルエンなどの吸引、摂取が健康、精神だけでなく社会にも大きな害をもたらす事は自明です。狭山市では中学生が覚醒剤の所持のために逮捕された事もあります。

 

そこで、伺いますが、狭山市において、有害薬物の摂取防止に関する教育はどのように行われていますか。

 

上記のような飲酒防止、喫煙防止、有害薬物防止に対して青少年問題協議会、地域子供健全育成

会議ではどのような取り組みをしていますか。出来れば、すべての自販機の設置状況を調べ、改

良型の自販機が適切に設置され使用されているか調べ、報告してほしいと思いますが、ご答弁お

願いします。

 

次に女性政策についてお伺いしたいと思います。

 

女性政策の必要性は、また、男女共同参画社会の実現の重要性は、いまさら私が申す事はないほど、社会的に認知されてまいりました。多くの女性が歴史的に虐げられ、社会的に不利な立場におかれてきたことに対し、女性の側からの弛みない努力が、近年、女性差別撤廃条約の批准を始め、男女共同参画社会基本法、男女均等雇用法や労働3法における女性差別の廃止など、日本の女性政策を作り上げてきたと思い、私の尊敬する市川房枝さんはじめ、多くの先輩女性に敬意を表するものです。

 

しかし、表面上は男女平等に見える現在でも、決して女性がその平等を実感できない現状もあることを、市民の方にも、ここにいらっしゃる皆さんにも知ってほしいと思います。其れは、女性が子供を産むと言う生物的な違いゆえに起因している事もあるでしょう。子供のことを考えると、自らを犠牲にしてきた女性が大勢います。また、女性は男性を愛する余り、愛する男性のために、自らを犠牲にしてきてもいます。能力のある女性も、ない女性も自らの思いとは別に、自分以外の人のために生きる事が多いと思います。其れで本当に女性は幸せだったのでしょうか。其れを見て、男性は勿論あり難い、申し訳ないと思っていると思いますが、女性が可愛そうだという思いに駆られはしませんでしたでしょうか。

 

20世紀の日本は、外で一生懸命働く男性と家を守る女性という役割分担がうまく行くような体制でした。しかし、21世紀を向かえ、好むと好まざるにかかわらず、また、それで幸せか不幸せかに関わらず、女性がその枠の中に生きていくのが不可能になってきました。私は、あるセミナーで経済産業省のエリートが「若い女性が家庭に入って子育てなんかしているから、日本の国際産業競争力が落ちたのだ、早く男女共同参画社会にしなければ日本はまけてしまう。」という話を聞いて、政府の女性への視点が、母として子供を生み、育てるだけでなく、有能な価値労働を形成する労働者に代わってしまったと思いました。有能な男性のサポーターとしての女性という役割も終焉を迎えつつあります。女性の力がそのまま必要とされる社会がのぞまれるようになったのです。3年前、私が議会で質問した時との社会の移り変わりの速さに私自身驚く事も多くなりました。

 

さて、国からして女性政策を重点化しているとき、私の愛する狭山市もこの状況にすばやく対応しなければ、将来の狭山市に大きな禍根を残す事になると、私は思っています。女性が生きやすい街、女性が生き生き活動できる街にする事が、自立する街狭山を確かにする事が出来まるのではないでしょうか。そこで伺います。

 

市政50周年を迎えますが、それに向けて男女共同参画社会条例を制定するために、準備を進めたらどうですか。本当は、現在準備を進めている市町村は多く、2004年に制定では遅すぎるとも思いますが、ゆっくり時間を掛けて、その過程で市民の共通意識を形成していくのも一考ではないかと思います。男女共同参画条例とは言え、この条例は、今後の狭山市のあり方を示す事になるでしょう。

 

入間市では来年男女共同参画都市宣言をする事にしました。狭山市も、市制50周年に向けて宣言をしてはいかがでしょうか。宣言して、新しい街づくりに励んでいる狭山市をPRするのは、50周年の記念事業として最適ではないでしょうか。

 

次に女性政策上の具体的施策についてどのような努力をしているのか伺いたい。

 

1.狭山市は審議会などへの女性の登用率を高める努力をしているのですが、女性の登用されていない審議会が10,25%ありますが。どの審議会、委員会ですか。女性Oの審議会や委員会をなくするため、どのようにするのですか。

 

2.庁内にセクハラ被害に関する単独の相談機関の設置がなく、セクハラ講習を受けたものも過去3年で90人6.8%ときわめて低いのですが、これは改善すべきであると思います。どのようにしていくのですか。セクハラ問題に関しては全員に講習を受けされる事が必要であると思います。

 

3.女性への暴力被害についてはカウンセリング、庁内ネットワークと言われるものがなく、今は福祉事務所が単独で必要に応じ、他機関と連携を取っている状態であるといってもよい状態ではないでしょうか。少なくとも、福祉課、市民課、福祉事務所、警察などとネットワークを組み、ケース発生した時にそれぞれの仕事を確認をするべきであると私は思います。DVネットワークに対するお考えをお示しください。

 

4.狭山市は他市と比べ、DV相談も少なくないし性犯罪被害者ですら相談に来ている状況があります。また、浦和の女性相談センターまで遠い事もあり、少なくともフェミニストカウンセリングや母子生活支援措置などを含めた女性への暴力被害者への対応予算を考えるべき時が来ていると思いますが、お考えはどうですか?

 

児童虐待では医療機関との連携が図られていると思います。しかし、まだ女性への暴力に関して、福祉事務所は医療機関と連携していません。連携すべきではないでしょうか。また、DV防止法は、事態の渦中にある女性には非常に分かりにくいシステムです。申請書類などの書き込みについても、もっと親切に援助をしたほうが良いと思うのですが、どうですか。

 

 

最後に開かれた市政についてお聞きしたいと思います。市長選挙の選挙公報を見ました。開かれた市政、情報公開、市民との協働、これらの言葉をキーワードとして今後の市政を舵取りしていかれるとの事、わが意を得たりと言う思いです。

 

開かれた市政にはまず、情報公開が必要です。市民の声に答え、市民の安全と快適な生活作りにまい進している狭山市政を理解して貰うためにです。さて、それでお聞きします。

 

昨年情報公開条例を改正し、情報公開をもっと進めることとしました。市長も自ら交際費、公務日誌のHP公開を始めました。私はこの姿勢を高く評価します。私も早速HPも開き、見せて頂きました。3月議会でこの議場で答弁されたことを本当に忠実に、すぐに実行されたことは、今後、市政を進めるに当たって、なんだか期待が持たれると思います。

 

しかし、交際費は市長にだけでなく、教育委員会など他にもありますが、それもHPなどで公開するつもりはないのですか。また、市長は交際費の支出については基準を設けていますが、他の交際費についてはどのようになっていますか。

 

情報公開の不服申し立てに対して、委員会の答申などについて時間的な制限がありません。狭山市の場合は不服申し立てにどう対処しておられますか。今まで不服申し立て、異議申し立てなどあったと思いますが、どのくらいの時間が掛かっていますか。迅速さには問題はないでしょうか。今後、どのように対処するおつもりですか。

 

個人情報保護法が今国会によって審議されています。一部ではこれをマスコミ規制法だとして廃案にするという運動もあると報道されています。今年をめどに、狭山市も個人情報保護条例を制定の予定であり、私は個人情報が保護される事は勿論、自らの個人情報を自らが開示を求める事が出来るようにすることに賛成です。粛々と条例を制定してほしいとは思いますが、個人情報保護法と今検討している条例とはどこが違うようになりますか。

 

市民参画の市政といっても、何をどうするのだと分からない人も多いのではないかと思います。市民の声を聞き、市民と一緒に考え、一緒に計画作りに参加して貰い、市民からの協力を仰ぎ、市民に協力するという市政は、やはり具体的な市からの行動として、市民に見えるべきであろうと思います。そこで

 

この概念を一層確かなものとするために、市民参加協働推進条例を制定する事にしてはどうですか。

 

公正・透明な行政運営が求められるようにもなってきており、パブリック・コメント手続条例の制定を検討し、市民により分かりやすい行政運営を薦めるべきではないかと思いますが、お考えを聞きたい。

 

審議会、検討会における市民の参加・協働型に改める必要があるとおもいます。政策決定に当たって、今ある審議会のあり方が市民の意見を伺ったと言う形を作るための行政の隠れ蓑となっているという批判が聞かれます。審議会や検討会も含め、諮問しそれに答申を出すと言う形の審議会のあり方を含め、審議会等のあり方の検討を始めるべきではないかとおもうのです。東京都三鷹市の基本構想策定に当たっての市民参画や秋田県鷹巣町のワーキンググループによる市民参画を元に、計画作りにあたっての市民の参画のために“この指とまれ”式公募、建議方式による市民による施策決定などを導入すべきではないかでしょうか。すべてお膳立てし、そこで形式的に審議会に掛けるというのではなくて、一から問題を市民の方に考えて貰い、立案にまでいたる、過程を大切にする市民会議方式にたいするお考えはいかがですか?

 

このように“市民の市民のための市民による”政策決定や計画作りが盛んになると行政の主体性の問題や議会と行政とのあり方が問題になってくると思います。2元的民主制における基本的な考えと市民に対する基本的なお考えを伺いたいと思います。

 

行政(市長・執行部)の市民に対してのスタンスとして市民とは、また、市民の意思に対してどのような立場を取りますか。

 

次に、行政(市長・執行部)の議会に対してのスタンスはどうでしょうか。私は、議会は市民の代表による法律によって定められた機関として、執行部から独立性を持って条例、予算など執行部から提出された議案を審議し最終決断をくだす責任があると思っております。ここにいる議員一同重い責任感を持って議会に望んでおります。

 

市民が計画に参画し、市長が良しとした議案を審議するには、議会としては、少なくとも其れに参画した市民と同等の、またはそれ以上の情報を得ずには総合的に審議できないのではないかと思っております。ですから、議会に対する政策決定過程における情報の公開、説明責任をどうするかについて伺いたいと思います。特に、議案とはならないところの規則や要綱、催しや計画策定の経緯経過など、今後どのように議会に情報を公開、説明していくかについてうかがいたいと思います。

 

最後に、市民と議会との意思に違いがあったときの、市長の立場についてお聞きしたいと思います。私は鷹巣町を視察した折、市民の参画で策定した計画を議会が否決したと言う事例を聞きました。市民という立場と、議会と言う立場での議員の意思が違う場ありもありうるわけです。

市民と議会の意思違いについてのどのように認識するのでしょうか。

 

開かれた市政については市長から答弁をお願いします。

これで私の1回目の質問とさせていただきます。