2002年12月議会一般質問原稿

今回の議会では
1.行政サービスの一層の向上にむけて 2.不良債権処理の進展に備えて、今後の市の取り組みについて 3.身近な公園
について質問した。

1.行政サービスの一層の向上にむけて

 

私は「日経地域情報」という雑誌を購読しています。この雑誌の面白いところは、多くの自治体にアンケートをすることにあると私は思っています。2ヶ月前からは675市、23区の行政比較についてのアンケートの結果が明らかにされ、分析されました。それは2分野に分けられ、行政革新度と行政サービス度という全国評価が発表されました。

 

行政革新度は残念ながら、上位10%に入ることができませんでしたが、行政サービス度は何と全国698市区中、34位と上位にランクし、近隣の川越市61位、所沢市43位、入間市43位などに比べても行政サービスに優れていることが明らかであるとされました。人口10万人台の市、118市と5区の要素別ランキングでは公共料金は全国2位、高齢者対策は15位、教育11位と、少子化対策、住宅インフラは残念ながら上位には入りませんでしたが、素晴らしいサービスをしていることが明らかになりました。町田市長もそうお思いだと思いますが、私はこの結果に誇らしい思いで一杯です。

 

このように行政サービスは全国に誇っても良い水準なのに、一層の行政サービスの向上をお願いするのは、申し訳ないように思いますが、私のところに届いている一般市民の方から小さな声で、私が考え、調査した結果、改善したほうが良いのではないかと思ういくつかの点がありますので、お伺いしたいと思います。

 

まず、ゴミ施策について伺います。

1.持ち込みゴミの受け入れを普段は土曜日の午後のしてほしいのですが、できますでしょうか。できないとしたらその理由は?

2.持ち込みゴミの受け入れを、引越しシーズンの3月4月は日曜日もしてほしいし、12月も日曜日も受け付けてほしいのですが、できるでしょうか。できないとしたらその理由は?

3.高齢者や障害者で望む人があれば、戸別に収集に来てほしい。特に団地など、持ち出しにくい世帯では玄関口、または家からの持ち出しを手伝ってほしいのですができるでしょうか。その際、割増料金になるのはやむをえないと思います。できないとしたらその理由は?

 

私は不法投棄の中に引越しゴミが多いのに気付きました。引越しは3、4月の土日に集中しがちですが、その時間の多くは持ち込みゴミを受け付けて貰えないのです。年末の大掃除シーズンもそうです。受付時間を長くしていただけると便利だし、不法投棄も少なくなると思います。

最近、高齢者の方への福祉戸別収集サービスがされると聞きました。身体の不自由な方や、高齢者の方で団地に住んでいる人の一番困るゴミは粗大ゴミです。重く、大きく、階段の上げ下ろしに力が要るゴミをできれば、玄関口、さもなければ動かすのも手伝ってほしいという要望があります。私には、軽いものを収集してあげるのだから、こんな大変なものはもっと親切にしてあげるのがもっともだと思うのです。

 

次は、狭山市の貸し館の利用で、当日に空いている場所を借りることができないでしょうか。できないとしたら、その理由は?

 

たとえば、公民館、サピオ、サンパーク奥富、集会所、老人福祉センター、入間川小学校の貸し出し部分

 

そこに空き室があるのに、事務が煩雑だと断られた市民からの怒りの電話がありました。このお怒りはもっともかなあと思います。特に、箱ものは管理費が嵩んでおりますから。

 

サンパーク奥富で家族利用をしやすくするために伺います。

サンパーク奥富に行きました。初めの頃は、のんびりしていていいなあと思いましたが、どうしても入場者が少ない。特に、浴槽に家族連れが少ないのに気が付きました。子供を連れて行ってみると、多目的浴場に子供を連れて入れないので、家族連れは行きにくいことがよくわかりました。お風呂は子供と入れるのですが、親が多目的浴場にいるときに、一人で遊ばせては置けません。風紀上の問題もありましたね。そこで、

 

1・土日の家族利用を促進するためには、多目的浴槽に保護者が同伴ならば、幼児を含め子供の入場を許可してはいかがでしょうか。

2・やっと、10月から飲酒を禁止して、安心が増えていて、今後この措置を継続してほしいと願っていますが、いかがでしょうか。

3・刺青をした方への入場制限を考えたらどうかと思いますがいかがでしょうか。

 

 

申請書類のIT化について

 

1・申請書類のダウンロードの可能の状況を増やし、もっといろいろな申請書類をダウンロードできるようにしたらどうでしょうか。ホームページのトップに申請種類に関して一覧を作り、アイコンをつけたらどうですか。

2・ICカードの導入により、認証システムを確立し、申請そのものをIT化できないでしょうか。

 

 

公共施設におけるバリアフリーについて

 

1・障害者用、または洋式便器をすべての館に、またすべての階に設置してほしいのです。また便所内に手すりもほしいのですが、できますでしょうか。たとえば庁舎、公民館、学校、老人福祉センター、集会所についてお聞きします。

 

2・視覚障害者用の誘導タイルの位置が視覚障害者にとって動きにくい配置になっていると言われているが、直すために、もっと視覚障害者の意見を聞いたらどうでしょうか。

庁舎に入る北口のクランプ状の誘導タイル、庁舎内の誘導タイルの付け方に問題があるのだと言われております。

 

 

電話の応対について

 

電話で自分の名前を言うように決まっていると思いますが、名前を言わない人もいます。責任ある仕事をするのを市民に認識してもらえるように、名前を名乗ることを徹底できませんか。

 

前に、高齢者のために名札を大きくお願いしますと言いましたら、最近は読みやすい名札に変わりました。ありがとうございます。その際、電話の応対にもお願いを申し上げました。こちらはなかなか徹底されないようです。時には、こちらから職員のお名前をお聞きすることがあります。私はやはり名前を名乗って仕事をするべきだと思っています。時に名前を言うと、不届きな方から脅されるなど不穏当なこともあり、怖いのだという話を伺いました。今のご時世、そんなこともあると理解できます。そこは、職場の上司、組織としてかばいあいながら、でも、毅然と名前を名乗ってほしいのです。

 

 

2番目に、不良債権処理の進展に備えて、今後の市の取り組みについてお伺いします。

 

景気が、経済がちっとも回復しません。失われた10年といわれていますが、今後の見通しの立たないまま、店を閉め、事業を止めざるを得ない状態があちこちで見られるようになっています。この質問を通告した次の日、狭山市の16歳の高校生がリストラで1年以上も仕事をせず、酒を飲んでは暴れる父親を殺してしまったという報道がなされました。これは、被害者である父親に同情するべきか、加害者の高校生に同情すべきか心がちぢに乱れてしまう悲惨な事件でした。

 

この事件を知るまでもなく、この不況対策に乗り出す必要は国も県も市も市民も誰でもが感じていることだと思います。私は、聖域なき構造改革を掲げ、痛みを耐えて改革を推進すると小泉首相がおっしゃられた後、去年の6月議会で今回と同じような趣旨の質問をさせていただきました。その時は、狭山市の雇用、また倒産の状況は極めて深刻という感じではなく、失業保険を貰っている人も少ない状況でした。また、大型スーパーなどの進出も言われていた頃で、なんとなく明るい思いで質問を終えた覚えがあります。

 

しかし、この1年半の不況の進化と、不良債権処理を急ぐために引き起こされる金融の貸し渋りによる中小企業の苦境は、特に中高年齢者の働く場を奪い、生計を成り立ちにくくしているのが現状ではないでしょうか。

 

この不況下で、狭山市ができる事は、将来にわたる新しい産業の創出の手助けをして、より多くの今後の職場を確保し、今ある産業を元気にする事で失業者を出させないようにし、また、現在の職を探している中高年齢者のための働く場を作り出す事が大切だと思います。そこで伺います。

 

地域産業の新規育成と現在ある産業の振興が第三次基本構想に謳われておりますが、それに対する基本姿勢として、

1・どのような産業をどのような方針で育てるのですか。製造業、サービス、福祉サービス業、流通業、国は、ライフサイエンス、情報通信、環境、ナノテクノロジー、健康市場などを重点産業としています。狭山市はいかがですか?

2・そのために、どのような手立てを考えているのでしょうか?

     インキュベーター施設●産業振興のための構造改革特区●TAMAや商工会議所との連携●工業用地の確保(用途地区の変更も含みます)を心がけているようですが、それをどのようにしていかれるのでしょうか?

 

これから、新しい職場を作るのは、新しい産業だけではなく、新しい経済主体といわれるNPOによる、今までボランティアとみなされていた市民活動ではないかといわれています。狭山市にも多くのボランティアがあります。趣味で、好意でさまざまな活動がなされております。私が思うのに、もし、狭山市がしっかりとNPO法人を育てようとする方針を持てば、そのうちいくつかは必ずやNPO法人にまでしっかり組織されていくことと思います。そして、NPOは営利企業ではないのですが、多くの雇用を保障し、そこで働く人に賃金を与えることにより、個人所得税、地方税、消費税など広範囲に良い影響を与え、経済を活性化することでしょう。

 

新たな経済主体(NPO)の育成を考えていく際、いくつか狭山市のお考えを伺いたいと思います。

1・いまだ2NPO法人しかない狭山市は、狭山市においてNPO法人が少ないことについてどう思いますか?

2・NPO法人設立支援をどのように考えますか?

3・支援の方法として次のような方法を提案しますがどう考えますか?

たとえば、NPO設立のためのセミナーの開催、NPOのネットワーク作り、NPO作りの課題分析、補助金、委託金、政策融資などへのNPOの対象追加。事業環境の整備

 

次に雇用対策、特に中高年齢者の雇用促進を考慮して伺いたいと思います。

@高年齢者の職業相談の実態

相談件数、就職数、失業者数はどのように推移しますか?

A中高年のための緊急雇用対策事業をどのように行っていますか?

特にリストラにあった中高年齢男性に対する雇用政策が緊急に必要とされていますがいかがでしょうか。

B特に中高年齢者に優しい雇用を願いつつ、年齢差別撤廃に向けての狭山市の姿勢について伺いたいと思います。まだ、臨時任用者は登録が50歳、任用が55歳までなのでしょうか。特に同一労働同一賃金としての臨時的任用では、年齢加給されないのだから、撤廃してもよいと思いますが、お考えをお示しください。

C臨時的任用の教員の場合も、50歳での年齢制限があるのでしょうか?

実態を教えてください。

D障害者のリストラも問題視されているが、障害者の雇用の狭山市内の状況はどうか。また、臨時的任用職員としての障害者の雇用の増進についての努力はどうでしょうか?

 

年齢制限が中高齢者の就職を妨げます。同じ仕事をする時は、誰も同じ賃金であるのは当たり前だと思います。今まで年齢加給してきたばかりに、中高齢者に職の機会すら与えられない現実がありました。年齢差別をやめ、能力に従って仕事の機会を均等にしてほしいと願います。

 

3・最後に、子育て支援の一環として身近な公園の整備をもっと推進してほしいことから、狭山市の街区公園についてお伺いします。

 

近年少子化に歯止めがかかりません。近年は第三次ベビーブームの到来を待ち続けていましたのに、出生率は毎年下がり続け、狭山市は全国以下の特殊出生率1.28まで落ち込んでおります。最近、子育ては精神的にも、肉体的にも、経済的にもとても大変だといわれています。結婚すらしたくないという若い人の風潮の中で、子供を産んで育てる楽しさを知ってもらい、子育ての大変さの中で喜びも、生きがいもあることを理解してもらう事はとても大事な事だと思います。私は、その子育ての初めの3年間を楽しく過ごすためにも、身近な公園、街区公園に大きな役割を背負ってほしいと思います。

 

狭山市には稲荷山公園、智光山公園、赤坂の森公園など大きな公園があり、眼を見張るぐらい良い管理をしていると思います。狭山市には動物園もあります。それに、今回の議会で市長はくぬぎ山を森林公園のようにしたい意向も話されました。

 

確かに、遠くにある見栄えの良い公園に土日に家族で行くのはよいでしょう。しかし、本当に若い子育て世代の保護者は、歩いていけるところにある身近な公園、街区公園が楽しく子供を遊ばせることができ、自分達も他の保護者の方と知り合いになれる場として、もう少し整備されることを望んでいると思います。

 

狭山市では、3歳以下の子供の8割は家庭で親が育てています。そして、狭山市の今まで報道された虐待事件のすべての被害者のほとんどが、この3歳以下の幼児でした。家庭における子供の安全のために、親に対する支援が必要だと、乳幼児情報センターが作られ、入曽の学童保育室は午前中に親子にも開放されるようになりました。わいわい広場も回数を増大させております。

 

身近な街区公園は町の中の多くの人が集いやすい場所にあります。また、多くの方々が見ることができる場所にあります。私はそのような街区公園整備に行政が心を砕く事が、くぬぎ山を森林公園にするよりももっと火急の課題だと思っています。身近な公園を大切に整備し、楽しい場所にしていく事が、家庭で子育てしている若い世代のために、子育て支援の良い手立てだと思うし、子供を健全に育てる事になると確信しています。若い世代の声は小さいので、なかなか行政には届きにくい状況ではないかと思います。代表のつもりで伺いたいと思います。

1・近年の街区公園の増加または減少(特に旧市街地)はどうなっていますか? 遊ぶ子供の変化の状態はどのように推移していますか?

2・借り上げ街区公園の実態はどのようですか?近年、借り上げ街区公園が、相続などでつぶされていると聞いていて、その存続を危惧する声があります。

3・地区による街区公園の偏りに対する近年の公平化の努力について述べてください。

4・遊具の安全化、リニューアルの状況、昨今、今年はどこをどのようにしていますか?

 

街区公園のリニューアル、その計画についてはいろいろな手法があります、若い世代を巻き込んで、また、子供の意見を尊重して、いろいろな取り組みを様様な市町でしています

狭山市では大きな公園や河川敷公園の整備はほぼ終わっています。財政逼迫の折ではありますけれども、いつも私が言いますように、子育て支援は将来への大きな投資です。身近な公園を、忘れることなく、心を込めて作り変えてくださる事を願い、私の第1回目の一般質問を終わります。