私は今回の市政演説の中で女性の社会進出が赤字財政の一因になったかのような言い方は狭山市の場合正しくないと思っています。
また、予算編成においては合併を意識しなすぎます。「備えあれば憂いなし」ではありませんが、
合併になって少しでもスムーズに行くように今から心がけるべきだと思います。たとえ合併に至らなくても。

平成16年度市長市政方針に対する質問

8番高橋ブラクソン久美子でございます。議長のお許しをいただきましたので、市長の施政方針に対していくつか簡単に質問させていただきます。

 市政運営に関しての基本的な考えと主要な施策についての中から2点お聞きします。

市長は「緑と健康で豊かな文化都市」の実現をめざして、「元気な狭山を皆で作る」との基本理念の基づき、地域が主体の街づくりをめざすとおっしゃられております。実際、そのような狭山市ができることはまことに結構な事でございまして、ご同慶に耐えないと存じるしだいでございます。

 次に市長は、3つの公約について、考えを述べ、実際の施策の説明をなさっておられます。そこで、其の1番目の公約の行財政改革でございますが、それを勧めるに当たり、必要性の分析をなさっておられます。歳入に当たりまして、個人市民税の減少など、財源の確保が難しい情勢をのべておられます。それについては、私もそのような状況を市長同様憂えておるものです。

さて、歳出の分析に起きまして、1つ理解ができない点がありますので、お伺いいたしたいと思います。施政方針演説のなかにおいて、市長は「歳出においては、少子高齢化や地方分権の進展、女性の社会進出や高度情報に伴う新たな行政課題に取り組むための経費が増加し、実質単年度収支が赤字となる年度がおおくなっており・・・」と説明されていらっしゃいます。実際、少子高齢化、特に高齢化対策の一環として、介護保険の導入初め、老人健康保険他多くの経費は増大しております。また、少子化対策の一環として、子育て支援も狭山市は他のしに負けないほどであって経費も掛かっております。情報化の為に、コンピューターのプログラム借り上げ料等この分野においても経費の増大は確かにありました。ただ、女性の社会進出による新しい行政課題が発生し、それに取り組むための経費が増加、それが一因でといいますか、誘引してといいますか、実質単年度収支の赤字になんらかの寄与があるように演説を聴きますと、ちょっと私の分析、実感とは離れているのではないかと思うわけです。女性の社会進出と言いますのは、働く女性が増えてきた事だと理解しますが、そのための新しい行政課題とはナンなんでしょう。経費が増加し、ひいては実質単年度収支に何らかの影響を与えるほどの支出はあったと言われていますが、どんな新たな行政課題がどの程度の経費増大をもたらしたのでしょうか。

最近、働く女性は独身女性だけでなく、家庭も仕事もという女性が増えてきた事は事実でしょう。しかし、学童保育室の開室や保育所における子供の保育は、何も近年新たな行政課題と言う課題ではなく、かなり昔から計画的に取り組んできた課題のひとつであります。待機児解消は確かに近年取りざたされた課題です。実際、狭山市においては、現在でも約200人の待機児童は解消されていない状況であります。しかし、待機児解消がドラスティクになされていない現在、この費用の増大が、実質単年度収支の赤字になんらか影響があるほどだとは思えません。私は、女性の社会進出が行政を動かし、行政から働く女性の為の施策を次々にしていただき、経費が単年度実質収支の赤字の誘引になるほどしていただきたいと願うものですが、現実にはそうであるとは決して思えませんので、其の天、私の理解できるように、市長のこの分析についての説明をしていただきたいと思います。

次に入間市との合併について伺います。私は合併協議会が発足したことに伴い、合併に向けた具体的な協議が成功裏に進み、夢や希望の持てる新市計画が作られる事を切望するものです。ですから、合併の推進を求める立場から、質問をします、合併を視野に入れて、今年の予算をどのように組まれたのかと言う市長の考えをお聞かせ下さい。

私は、合併は合併協議会任せではいけないのではないかと思うのです。合併の準備は事業のすり合わせ、方針の決定だけではいけないのではないかと思うのです。事業のすりあわせをする前に、合併を前提に事業を捉えなおす点もあるのではないかと思うのです。私は、狭山市において、合併を前提に勧めておかなければならない課題があるのではないかと考えます。

今回の施政方針の中では、多くの計画が本年度中に新たに作ることが示されています。たとえば、次世代育成支援計画、女性計画、公営住宅ストック総合活用計画などです。他にも、障害者生活就労センターの検討、所沢市入間市との広域消防の検討、リサイクルプラザの建設の検討、給食センターのPFIの検討なども進められていきます。これらは重点施策に取り入れられた新規の事業です。17年度からは、実施されていく計画、検討かもしれません。これらの事業、其のほか、合併をどう捉えているか、私には良く見えない点があります。今、事業を進めてもよいのでしょうか。順調に行って、市民の方の賛成の意思表示があれば、狭山市入間市は合併します。その際は17年度中を想定しているのです。一つ一つの計画は後に事業すり合わせで、また、合併後検討されるでしょうけれど、早急な事業の開始で、多く投資して、合併後無駄になりはしないかと言う懸念があります。具体的な事例については、ご説明していただかなくてもよいのですが、本年度の事業展開の中で合併をどのようにすえて、事業を行っていくかについて市長からお答えをいただきたいと思います。最後に、市長が決意を持って語られている狭山市入間市の合併が17年3月までに県に申請に至るように祈りまして、私の質問といたします。