2004年6月議会一般質問原稿2回目質問・コメント要望

 

答弁ありがとうございました。2回目は質問と要望をさせていただきます。

 

まず、性別の取り扱いについて、前向きに取り組んでいただいたようで感謝します。引き続き見直してほしいと願います。合併の協議などもあり、合併すると決まれば、書類の見直しも始まると思いますので、世田谷のように170もの公文書の性別を削除した例もあるので、一層の見直しの機会が与えられたと思って、がんばってほしいと願います。

 

学校の制服に対する取り組みが引き続き努力と言うことです。実は、昨年この質問をしたところ、女性で男性への性適応手術を受けようとしている方から、お礼のメールが届きました。彼女は男性として生きていてカムアウトはしていませんが、狭山市にもFTM、女性から男性へ性変換をしようと言う人もいて、困難と闘っているのです。制服のことを言い出してから、もう5年近くなるとおもいますが、男子でも女子でも、ジャケット、スカート、すぼんから選ぶことができるようなシステムにするように、性同一性障害者に対する問題意識を持って早急に対応してほしいと思います。教育委員会として、どのように校長会などで提案するか、もう一度、ご答弁をお願いします。

 

 性暴力、性虐待について、役所も学校もサインが出された時、直ちに対応してくださると言うので、一安心です。今日は、黒い服でこの質問をしています。実は、友達に議会でのケースとして使わせてと頼んだ時に、彼女は私がこの問題を市議会で取り上げてくれることを感謝した後、こういいました。「高橋さん、喪服を着て質問してくれない?私達、性虐待を受けた人間は心のどこかが死んでしまっているの」

 小さいときの性暴力、性虐待は、密かな怒りとなり、また、フラッシュバックなどで一生付いて周り、PTSD、トラウマから立ち直る事がとても難しいのです。性暴力・性虐待について、森田ゆりさんは、このことを次のように言っています。

「性暴力がほかの暴力形態と異なる特性の1つは、そこにまつわる秘め事、沈黙の匂いです。誰にも言うなよ。と加害者が強いる沈黙。被害者が守ろうとする沈黙。そして、被害者が語れない環境を作り出している社会全体が培養する沈黙。・・・沈黙をやぶった被害者は加害者からの仕打ちのみならず、社会からの冷酷な制裁にさらされなければなりません。」

 私は新聞で他の例も読みました。それは、教師に対して、性的虐待を受けたと訴えた極めて聡明な13歳の女子が結局それをしたために、周りからの冷たい仕打ちで不登校になったという例です。

 先ほど、同僚が懲戒免職になって、ショックを受けた話をしました。しかし、そのあと、狭山市では買春で男性教師が懲戒免職になりました。飯能市で昨年買春そのほかで懲戒免職になった教師は、狭山市で勤務していたという話もあります。私は、事件が起きるたびに、きわめて問題のある特異な教師の出来事と考えようとしましたが、どうもそうではない。そういう教師は氷山の一角でまだまだ、学校では問題があるのではないかと、考えざるを得なくなりました。

 先ほど、サインが出たら直ちに対応と聞きました。学校の倫理確立・セクハラ防止委員会はまず、子供が自らサインを出せる場所として作っていただきたい。先ほどの森田さんは訴える事を、「回りをぐるりと囲む堅固なコンクリートの壁に体当たりして血だらけになる行為にも等しい」としています。とてもとても勇気のいることです。優しく受け止め、被害者のたてになるというメッセージを児童生徒にしっかり伝えてほしいと願います。学校が教員をかばう体質があると世間では考えているようです。たとえ、対象が先生の時でも、プライバシーを守りながら、子供の立場になって対応してほしいと思います。二度と、教員が担任だった少女に猥褻行為をすることのないような対策を施してほしい、もし何かあったときは学校だけでなく教育委員会そのものが直ちに対応してほしいと要望します。

 セクシャルハラスメント防止は厚生労働省が平成10年に指針を示し、11年からはその対策を採ることが事業所の義務とされています。狭山市では、遅ればせながら狭山市では指針を作るという事ですが、いつまでに作り上げるのか。お伺いしたいと思います。

 市民サービスについては、まず、市長に伺いたいと思うのですが、市長は本年1月16日の狭山市のHPの市長のメッセージの欄でこう書いています。

「さらに聖域なき行財政計画に取り組んでまいりますが、(途中を略します。)福祉・教育・公共料金の行政サービス度で狭山市が全国34位との評価を得た事を誇りとしておりました。しかしそれは、現在行っている行財政改革の足かせであることは否めません。市民皆さんへの徹底した説明責任を果たす中で、この改革を進めてまいります。」

 実は私は全国34位の行政サービスは誇るべきものだと議会の場で高く評価したものです。サービスが良い事はやはり誇るべきものだし、今後だって市民への良いサービスを供給し続けるために、努力する義務が狭山市にはあるのです。私は、財政悪化は市民サービスをよくしたからではなく、経済が悪化し、土地の価格が下落し、また、減税などで市民税の徴収が以前ほどではなくなった事や、国からの補助が変えられたこと、介護保険や国民健康保険、老人健康保険などの制度が変わり、市の繰り出しが増えた事、などに起因するのではないかと考えています。

 まず、市長に市民サービスが34位と高いのが行財政改革のどのような足かせであるかを伺いたい、また、今後この市民サービスが全国のレベルでどの点まで落とすのか、落としてよいと考えているかを伺いたいと思います。

 今回私は、市民サービスをもっとよくするためにはと言う観点で、質問しました。お金を多くかけないで、市民に喜んでもらう方法はあると思うからです。たとえば、私はごみの福祉収集をもっと進めてもよいと考えています。先に私がお願いした粗大ごみの戸別収集も一定程度進んできており、きっと喜ばれていると思います。しかし、そのような福祉収集がなされている事を一般の人は知りません。宣伝していないせいです。だれかれなしに戸別収集を頼まれても大変だと言うのは分かります。しかし、たとえば、足を折った人が民生員さんに言えば、環境部に頼んでもらえるとかそういうシステムにしてほしいと思います。市民は良心的ですから、面倒だから取りに来いという人はいないと私は思っています。検討してほしいのですが、環境部長の考えをお聞きします。

 私は、サピオをサンパークのお風呂の利用状況を心配しています。サンパークに近い日高市に民間の温泉が発掘され、営業が開始されるとも聞いています。あまりにも、利用状況が悪化するならば、何らかの対策を講じなければなりません。利用者が少ないと言うのは利用者にとってサービスが悪いと思われているかもしれないわけです。そこで、狭山市のお風呂関係の休館日をずらす事を提案したわけです。少しでも、サービスをよくして、一人でも多くの方々の利用がなければ、公の施設の意義が薄れるという思いがあります。サンパークとサピオの運営に関して、休館日をずらす事も視野に入れて考えてみてください。要望します。

 住基ネットに関しては今のところ問題ないとの事。よかったです。住基カードの使い方も機械の導入も今後良く考えてみてください。

 ただ、イントラから住基ネットなどを見ることができることで、1つ心配なのは個人情報の漏洩です。特に、内部の人間が興味本位で人のプライバシーを覗く事はあってはならないと思いますが、もし、そういうことがあったときはどういう風に対応するのでしょうか。情報を漏洩することに対する罰則は何重にもなっていますが、いわゆる“覗き”行為についても、その行為に悪意があったり、そのようなことをくりかえしたりした事が分かったならば、処分の対象とすべきだと思いますが、どう考えていますか。これは助役に伺いたいと思います。

 次に、平和のアピール、せんそうを止めるためのアピールを50周年に向けて行いませんかと言う提案に答弁はありませんでした。平和事業を進めるという話だけでした。市長は現在の世界の状況をどう見ているか、もう一度伺いたい。その上に立って、改めて、戦争をやめ、世界の平和を望むと50周年にアピールしたらどうかと思うのです。この点もご答弁ください。

 平和事業の事ですが、パネル展をお考えだそうです。それで、私はどんなパネルになるか一応調べてみました。そうしましたら、平和資料館では「埼玉県下の空襲被害」や「終戦と戦後の苦しい生活」というパネルの貸し出しをしないということが分かりました。貸し出しのあるのは、「戦前戦中の学校」、「戦時下の物質不足と代用品」と言うパネルだけです。悲惨さや苦しさについて展示しないで、何でそれで平和を願うパネル展と呼べるのかと私は考えます。新聞を見れば、アメリカ兵が毎日殺されています。それに輪をかけて、イラク人は4月5日以降、1100人以上がなくなり、3000人以上の負傷者が出ています。この死亡者の中で2割は戦闘に関係のない女性や14歳以下の子供です。今、平和事業で必要なのは、現実に行われている悲惨な戦闘行為に目を向ける事だと思います。悲惨だからこそ平和を求めると言う事です。今年の平和事業は現在行われている戦闘行為に目を向ける事業とするべきですが、お考えをきかせてください。

 最後に、男女共同参画行動計画作成についてお聞きします。条例も作るのだと言う前の市長のお考えがありましたが、いまだ作られていない状況でようやく市民アンケートがまとまりました。結果については今述べませんが、それを是正する方向の行動計画にしてほしいと思います。また、行動計画そのものがお題目とならないために、実質的で是非達成するのだと言う意気込みの感じる行動計画にしてほしいと要望しておきます。それに、市民からの提言をいただくと言う事ですが、公募の市民を含めた市民会議としてほしいと願っています。意識の高さも新しい市民会議のメンバー集めれば、1からという面もあると思います。狭山市には大学もあり、様々な分野で活躍をしていらっしゃる方もいるのですから、お声掛をして見てください。

ひとつ気にかかる点は、短期的な改定プランを考えていると言うところです。きっと、合併を視野に入れているところだと思います。私は備えあれば憂いなしということで、合併を視野に入れることに反対はしませんが、だから、短期のプランでよいかというと、そうあるべきだと思えません。今までしなかった市民意識アンケートまでとったのです。やはり、ここでは、全面改訂をするつもりになるべきだと思います。状況も、DV法、均等法、次世代育成支援法、少子化対策基本法など多くの法律ができ、新しい地方での男女共同参画のための施策が待たれています。意欲的に、新規のつもりで行動計画を作成してほしいのですが、部長からその意欲について、お答え願えれば幸いです。

以上で2回目の質問を終わりにします。