20066月議会一般質問原稿

1.男女共同参画  2.子育て支援  3.狭山市駅西口開発

議長のお許しをいただきましたので、8番高橋ブラクソン久美子が一般質問させていただきます。初めに男女共同参画について伺います。

 男女共同参画社会基本法が1999年に制定されました。この法律に基づき、男女共同参画社会の実現は日本の最重要課題と位置づけられました。これは、少子高齢化の日本の現実を見極めたときに、日本のあるべき姿は男女共同参画社会でしかないのだという多くの人のコンセンサスの上に成り立ったものでした。この法律が制定されてから逆に、男女共同参画社会に対してバックラッシュが大きく取りざたされ、あたかも男女共同参画社会の実現を目指すことは男女の性差を否定し、伝統的文化を全面的に覆すかのような社会を目指しているのだと誤解をされるという事がありました。この大きな誤解については、昨年12月に国が作成した男女共同参画基本計画にきちんと説明されているので、私はここでは取り上げません。

 ところで、私は男女共同参画社会がただただ少子高齢化というコンテキストの中で捉えるのには、賛成できかねる思いでおります。確かに、少子高齢化が実際進行しています。16年度の日本の特殊合計出生率は1.25狭山市では1.05で、昨年の出生数はなんと対前年度48117人減の111721人でした。ショックですが、日本の人口が予想より早く減少に転じ、人口減少元年と報道されました。一方、高齢化についてはもう申し上げることもなく日本は世界有数の長寿国であり、団塊の世代が退職する時代を迎えて、社会保障制度が維持できるかと懸念されるに至っております。

 他の国の先例によれば、男女共同参画社会が形成され、女性も男性もお互いに社会を担う一員として同等な責任を分かちながら生活をするという社会が実現すれば、確かに少子化の歯止めはかかるのは事実でしょう。女性も男性も生涯仕事を持ち、労働に従事する社会になれば、人口減少による日本の労働力の低下をあまり悲観する必要はなくなるというのも事実でしょう。けれども、私は、子供をたくさん生みやすくするために、また、女性が男性と同じように重労働をするために、男女共同参画社会を形成するというのではないと思っています。

 振り返ると戦後、私の父の世代は企業戦士として、昼夜を問わず働いてまいりました。まず食べ物をえるために、生きるために、生活を豊かにするために、働き続けました。そして、日本の多くの家庭から、父親の存在が失われていきました。夕食を父親と一緒にいただく事は最近のサラリーマン家庭では珍しくなってしまいました。子育て、子供の教育に関しての関与もほぼ母親任せになってしまいました。父親の存在感が地域や家庭で薄れる状況で、子供たちには大人の男性のモデルが見えなくなっていきました。その結果もあり、子供の精神状況も大きく変化し、特に男子の不登校や最近ではニートが大きく取りざたされています。飽食の時代と言われて以来久しく、今の私たちは物質的な豊かさは世界一の状態です。戦後の60年を通じ、必死に働いた結果、私たちは、物質的な豊かさを確かに得ましたが、その結果なくしたものも多いのが実情です。

私たちは、物が豊かだったら幸せになれると思い込んでいました。私たちは、働くだけでなく個人に戻ることのできる場所と時間を作ることが大切なことを忘れていました。 昨日の新聞に寄れば、若い世代の労働環境はもっと悪くなっているのだそうです。多くの男性は、お金を稼いで来る人だけになってしまい、子供が寝てから帰ってきて、子供が起きる前に仕事に出て、子供が父親に会うのは、土曜、日曜だけという状態も数多く見受けられます。その休みの日も父親は日ごろの疲れで、精神的にもぬけの殻状態、子供に関心を示すことより、テレビをみて、ごろごろしている、そんな風です。一方、家庭はすべて母親が取り仕切る状態で、実質上父親がいないような状態になっていました。

私は男女共同参画社会を作るのは、今言ったような戦後60年の状態を正し、家庭が家庭らしく、人間が人間らしく生きられる社会を作ることだと思っています。それは、男性が夜、夜中まで働き、女性が家庭を守るという今までの社会とは、おのずから違わなければならないと思います。すなわち、男性も女性も働き、残業をせず、自分の時間を持って、恋人を作り、恋愛のための時間をとり、一緒に暮らす・結婚を希望する社会です。男性も女性も働き、残業をせず、夜はきちんと家庭に戻り、家庭の時間を持つ、そんな社会です。女性も働く代わりに、男性がもっと自分の時間を持ち、男女がさまざまな場面で責任を分け合う社会が男女共同参画社会だと思っています。 女性が今までの男のようになるのでなく、男性が今までの女性のようになるのでもなく、女性も男性も新しい関係を持ち、尊重しあう社会を男女共同参画社会だと私は理解しています。

 時代は男女共同参画社会形成の方向に進んでいます。この流れを由々しく思う人がいるかもしれませんが、歴史の流れは変えられないと思います。何回も言いますが、物質の豊さの後には、人は自分が自分でいられる時間の豊かさを求めるのです。それは、欧米の先進社会を見てみれば明らかです。都市間競争が始まったと言われています。施策の優れている街が住民に選ばれていきます。時代の流れにきちんと対応していかなければ、住民から街は捨てられていきます。はっきり言って、男女共同参画社会実現の施策を率先して実行するべきですし、その意欲をはっきり女性だけでなく市民に知らしめるべきです。

 周りを見回すと、川越市所沢市も男女共同参画条例を持ち、ジェンダーの視点で積極的に施策の見直しをし、男女共同参画を進めています。所沢市長の3月の施政方針で女性消防団員の積極的な登用が重要施策になっていて、驚きました。勿論川越市は何年も前から女性消防団員はいます。狭山市はそのための検討をしていると言うだけです。

入間市は男女共同参画都市宣言を内閣府の力を借りて行ないました。機能がどうであれ、入間市も含め近隣の市で、男女共同参画センター、または女性センターを持たないのは、狭山市ぐらいのものです。狭山市に男女共同参画市民会議があるそうですが、それが狭山市の男女共同参画の何を推進しているのか疑問ですし、市民の中でその存在すら知らない人も多いのが実情です。

 

 私は遅ればせながらも狭山市は女性に優しく、子育てしやすい街づくりを前面に出して市政を運営するべきだと思います。そのために、まず、市政全体をジェンダーの視点を持って執り行うように規定する男女共同参画条例をすぐにでも制定することを望みます。条例制定は、町田前市長の時からの懸案です。今までの検討の状況はいかがですか。市民の意識アンケートもとってあり、狭山市の特色も、狭山市の課題も明確なわけですが、どんなことだと思いますか。今後、条例制定に向けてどんなスケジュールで条例を作るのですか、どのような方法で条例を作るのですか。最後に、男女共同参画条例を造るにあたっての市長の意欲を伺いたいと思います。

 

 狭山市でも、国や県の動静と同じように、女性の積極な登用に心がけていなかったわけでないのは、私も理解しています。私も議会でさまざまな提言もしてまいりました。7年前、私が議員なった当初、審議会などで女性の割合は20%をきっていました。現在の委員会や審議会、市民会議、自治会長などの男女比はいかがでしょうか。学校評議員の女性の比率はいかがでしょうか。 

  役所における女性の管理職が少ないのはなかなか改善されていません。私は何年も女性管理職を増やすように言い続けてまいりましたが、庶務的な仕事が多かった女性にある日突然管理職へといわれても戸惑うばかりでした。また、子育てで産休や育児休暇をとった後に、男性と同じように何泊もする研修に出かけられる家庭環境の女性は少なく、女性は意欲がないと見られ、キャリアアップできなかった理由のひとつでした。バブル崩壊前の時代、若い女性にとって残業が多くストレスのたまる職責を全うすることは、家庭を持っていては不可能に近かったと思います。議員になって初めて、私がどうして女性管理職が少ないのかと質問したとき、管理職の男性に「女性は管理職になるのを望んでいないし、研修にも積極的に参加しないし、意欲がないんですよ」と言われたことを思い出します。でも、私はすべての女性が管理職になるのを望んでいないとは思わなかったし、研修だって宿泊を伴わないものをすれば女性が出かけやすいし、職場の環境しだいで根気強く育てれば男性とどうよう、すばらしい女性管理職が誕生するのではないかと思っていました。

「管理職は能力しだいです。女性管理職は少ないけれど、女性の差別はしていません。」という事もよく言われた言葉です。しかし、能力は開発されるものです。女性の能力を十分開発するためには、出産、子育てでハンディが多い女性では、男性と違った方法で能力を開発しなければなりません。それなのに、1週間にわたる宿泊研修のように、申請する権利は男女平等にあっても実際は女性には受けることのできない研修もあったりして、女性の能力開発が遅れていた側面を見落とせませんでした。

そこで伺いますが、現在、役所内での男女の仕事の内容はどのようになっていますか。部署などによる男女の偏りはいかがでしょうか。国の計画においても街づくりへの女性の参画を推進するように言っています。ところが、最近聞いて驚いたのですが、街づくり部門の狭山市駅西口開発事務所には一人の臨時的任用の女性がいるだけで、女性の正規職員が一人もいないそうです。これから多くの女性が使うと予想される公民館などを含む公益施設を作るのに、一人の女性職員もいないのでは、女性には使い勝手の悪い施設が出来上がるのではないかと思って仕舞います。それから、企画部門では女性は増えてきているのでしょうか。

管理職へ女性を登用するには、採用時の男女比、採用時の学歴、などが後々影響しますが、どのようになっていますか。また、現在の正規職員、臨時職員、嘱託職員、再任用職員などの男女比はいかがでしょうか。

それから、最近女性が定年を待たずに止めていくのにショックを受けました。途中退職する女性はさまざまな理由が考えられますが、個人的な理由はあるとは思いますけれど、もしかして女性のキャリア設定、目標設定などの先が見えなくなってしまって止めるのではないかと心配しています。定年まで女性が働けるための職場としてどんなことを考えていますか。

私は、この質問をするに際して、国の男女共同参画基本計画をざっと読んでみました。そこで、狭山市の必要なことは、先ほどから言っているように、条例を制定して狭山市が時代から取り残されないように男女共同参画を積極的に推進するという姿勢を示すこと。 要するに条例を作ってshow the flag 「旗印を鮮明にする」と事と、積極的是正措置をしっかりしていくことではないかと思います。そのひとつとして、国も推進している女性リストの活用です。国、県などからも女性活用リストが明らかにされていると思いますが、狭山市も自前でリストを作ること進めますがいかがですか。また、産休、育休、看護休暇後の女性の職場のフォロウや昇進を積極的にしていくこと、逆差別といわれても今はしていかなければならないと思いますが、女性エリート養成をすることを提言しますが、お考えをお示しください。

先ほどから男女共同参画社会を作るのは時代の要請であり、向かうべきビジョンであると私は言い切っております。それは先年視察しましたニュージーランド、昔住んだアメリカやカナダの社会、今年3月に行った台湾の社会状況観察により、明確な男女共同参画社会像が私にあるからいえるのだと思います。私は男女共同参画社会を実現するには、どんな社会を作り出していくかという事を、結婚前の男女に、結婚し子育て中の男女に、中年やそれ以降の男女に、示し、啓発をきちんとすべきだと思います。結婚前講座では、仕事でも家庭でも男女が同じように力を合わせ、責任を持って生きなければならないこと。今までのジェンダー・社会的性にとらわれず、すなわち旧来型の固定的性別役割分担をやめなければならないことを教えなければならないと思います。その上、家庭を持つ前に、新しい親の姿を思い浮かべることができるような教育が必要だと思うのです。

若い子育て中の男女には、男女が家庭も仕事も両立できる具体的な支援をしていかなければならないし、そのために制度や知恵を教える必要を感じます。講座の開催を積極的にしかなければと思います。中高年の男女には老後を見据えての講座が必要で、特に固定的性別役割分担の古い考えに縛られているための不幸から脱却する方法を教える必要があります。介護や看護はもう女性の仕事という事はなくなるし、男性の自立は老後を楽しくするために不可欠です。実践的な講座の開催が男女共同参画社会実現には必要です。

今までは男女共同参画社会実現のために、子育てや労働の問題がよくとり挙げられてきました。私は、それとともに、男性のジェンダーに対しての偏見を男女ともに変えなければならないと強く思っています。最近、自殺者が過去8年連続で3万人を超え、男性がその大半で、そのうち、40代50代の働き盛りが自殺者全体の4割を占め一家の大黒柱を失う悲劇が繰り返されていると新聞に報道されていました。借金苦、失業苦、あるいは過労による自殺が後を絶たない傾向を示しているのだそうで、自殺対策基本法が議員立法される状況もあるようです。私は、男性ゆえに大黒柱として過大な重荷を背負っていたのかと思うと、自殺した男性が可愛そうでたまりません。男は性的役割分担として家庭の経済を一身に背負い、過労で倒れるまで働き、それがうまくいかないでポキンと折れるように自殺したのではないかと思うのです。もし、女性が少しでもその重荷を一緒に担ってあげていたら、女性が男性に頼りきっていなかったら、男性は死ぬほど追い詰められなかったかもしれません。

熟年離婚も最近、話題になっています。一所懸命働いて、稼いで定年近くなり、ゆっくりできるようになって、女性から離婚を言い出されるというパターンです。男性は何十年もの間、朝から夜遅くまで働き、家計に貢献しているつもりだったのに、実は彼は家庭ではお金を運んで来る人としか存在理由がなく、妻に老後を一緒に楽しむ相手として考えてもらえなくなったという事です。子供が独立した以上、まるで他人同様の夫と一緒にいるよりも、退職金の半分をもらって友達と気ままに生活したほうが楽だという女の考えです。

何十年も一緒に暮らしていても、お互いの心が通わなくなっていたと言うわけです。仕事、仕事で家庭を顧みなかったつけが一気にやってきたと言うべきでしょう。一生懸命稼いで家族に貢いでいただけに、男性が呆然とするのは無理はないのですが、女性のほうから言えば、お金は入れても家庭を顧みず、自分勝手なことをして、妻は何をしても「はいはい」という事を聞くと思い込んでいる夫に、耐えられないという事なのです。それでも、男性は自分の悲劇を自分で起こしていることを理解できません。私はこのようなことが起こらないためにも、男性自身が男性のジェンダーをもっと考えるときが来ていると思います。

家庭に男性の参画をという事を最近よく聞きますが、昔、サラリーマンが少なかったころの日本では、男性が家庭のこまごましたことをするのは当たり前でした。家族の行事を取り仕切っていたのは、男性だったとも聞いています。

 

市長は、男性のジェンダーについてどのように考えていますか。そして、男女共同参画社会における新しい男性像とはどのようだと思っていらっしゃいますか。お聞かせください。

 

次に子育て支援について伺います。私は、日本は男女共同参画社会の実現を目指して、社会を変革しているのだといいました。そのモデルは欧米型の社会で、女性も男性も働く代わりに、男女とも就労時間が短くてすみ、家庭生活を確保できるという生活になると思います。それには、労働政策が大きく関わって来るのですが、とりあえずは女性が昔以上に外で働く社会であることに間違いはありません。男性も妻が働いている以上、もっと子育てに関わらないわけには行かなくなります。さもなければ、少子化に歯止めはかかりません。

次世代育成支援計画を昨年策定いたしましたが、1年たった今、進捗の状況、問題点、課題など把握していらっしゃいましたら、伺いたい。また、特定事業主として、狭山市役所も次世代育成支援計画を作ったと思いますが、その進捗、問題点、課題などが分かりましたならば、伺いたい。

また、来年度より、幼稚園が3園廃園になります。廃園の幼稚園の後利用についてはいろいろと考えておられると思いますが、検討の状況をうかがいたい。庁内外でさまざまな要望等があると思いますが、どんなものがあるのでしょうか。私は3園のうちいくつかは売却してもよいと思います。また、そのうちのいくつかをプロポーザル方式で子育てや福祉などの民間利用を考えてもよいのではないかと思っています。先月、私は政務調査費を使わせていただき、東京都港区の“あい・ぽーと”という廃止幼稚園を改築した施設を視察しました。プロポーザルを採用したNPOが運営している施設でしたが、全国からだけでなく外国からも視察を受けるような事業を展開していました。廃園施設の潜在するポテンシャリィは高いという事です。

子育ての最後に幼保一体の認定「子供園」について伺います。私は、はっきり言いますが、建設することを提言します。たとえば、幼稚園の跡地を使うのもよし、古いプレハブ立ての入曽乳児保育所を改善するのもよし、新しく建設するのもよし、いかなる方法を使うのもかまいませんけれど、狭山市が他の市に先駆けてこれを導入することを提言します。

狭山市の場合、先年私が調べた結果、定員オーバーの保育所の養育環境は幼稚園に比べ、残念ですが大きく見劣りします。3,4年前には、4,5歳児は三分の一ずつ保育園、公立幼稚園、私立幼稚園に在籍していたのですが、そのバランスが崩れ、保育園にかよう子供の比率が増え気味です。定員を上げても、すぐに保育所はいっぱいになるのがこのところずうっと続いています。養育環境を取りざたするよりも、保育所に入れなければならない家庭がおおくなっているのが現状です。

不安定な夫の労働条件のもと、女性も生活費をまかなわなければならない状況が今後大幅に改善されることはきっとないと思います。それどころか、男女共同参画社会の実現が図られればもっと女性が働く状況が進んでいきます。保育所の定員を上げることは至上課題です。しかし、数だけ上乗せすればそれでよい時代はもうすぐ終わるでしょう。今後は保育所の幼稚園との養育格差が大きな問題になると思います。だからこそ、今後は保育所の代わりに子供園を念頭においてほしいと言うのです。

子供園は幼稚園と保育園の機能を兼ね備えています。親が働いていようがいまいが子供たちは通園できます。親の生活設計は変わっていきます。今までならば親が働けば幼稚園から保育所、仕事を止めれば保育園から幼稚園に子供は居場所を変えなければなりませんでした。けれど、子供園にはずうっと通園できるメリットがあります。それに、保育所に比べ、保育条件はよくなっていくようです。子供園は今国会に係り、法整備も進みます。幼稚園を廃園する狭山市ですが、待機児はなくならず、次世代育成支援計画によれば、保育所の定員を200人も上げなければなりません。市長、この際、子供園を開園しませんか。そして、男女共同参画では近隣に遅れは取っていても、子育てだけは狭山市が一番という狼煙(のろし)を上げませんか。実際、子育て支援は決して他市に負けていません。それどころか、きっと他の市以上のことをしていると私は評価しています。それだからこそ、もう一歩進めて、子供園を開きませんか。新しい事業です。お金もついてくると思います。すぐにでも開園に向け検討を始めることをお勧めしたいのですが、いかがでしょうか。

 

.狭山市駅西口開発について伺います。狭山市駅西口開発は再開発がもうじき事業認可を受ける状況まで進んできました。反対の声、見直しの声がありますけれど、現実に狭山市駅西口を整備するには、再開発事業を進めることしか選択肢がないことは明らかです。

事業認可もすぐと言うことですが、その後の事業の流れがどうなるか気になります。どうなりますか。特に、今回は債務負行為を議会で議論をしている状況です。分担金などを払えば、施工者の都市再生機構がすべてこの事業を取り仕切ることになるわけですが、この事業への狭山市の関与はどのようになっていくのでしょうか。施工者は都市再生機構でありますが、民間で言えば、公益部門にかんしては注文して建設してもらう施主みたいなものではありませんか。市は建物を買う立場になりますが、お金を出すならば積極的に口も出させていただくべきです。

さて、事業が進めば、さまざまなことが懸案になっていくことでしょう。まず、事業区域から出て行く権利者への対応はどうなるのでしょう。次に、事業区域で商売をしている方々への対応は?仮店舗などの計画はどうですか。権利床を買う市民への対応や学校跡地などへの転出に対してどのような対応になりますか。仮住居などを建設するのですか。

私には今までの計画に対する市民への市の広報が不満でなりません。反対派、見直しはあたかも、現在でも見直しができるかのような宣伝をし、何の根拠も示さず、90億円で狭山市駅前の開発ができるような錯覚を市民に与えていることに、怒りすら覚えています。この非現実的なプロパガンダに、市ははっきりと答えることなく今まで来たように思われます。市がはっきりとそれに対する姿勢をみせないゆえに、市民が積極的に西口駅再開発事業に参加をためらうような状況が出ているのではないかと由々しく思うのです。再開発事業は非常に夢のある事業で、特に公益施設の建設は多くの市民がさまざまな方法で建設に関わって、市民が作り上げた施設にするべきです。私は今後の広報で、現在ある事業案こそ現実的な計画であり、市民が躊躇することなく事業の進展に参加してよいのだと広報していくべきだと思うのです。その点、今後どのような広報をしていくのかを伺いたいと思います。

 

次は公益施設について伺います。

今まで何べんも質問し、さまざまな要望をしていますが、現在までに公益施設はどのような施設を入れることになりましたか。再開発事業の一環として施設が建設されるのですが、再開発機構には最大限狭山市の意向を聞いて作っていってもらいたいと願うところです。ですから、市の施設建設に当たっての市民から意見や要望を聴取し、建設に反映すべきです。使い勝手のよい施設は直接利用者の声を聞くのが一番だと思います。最近の公共公益施設の建設にあったっては、市民参画が原則です。各種団体へ直接的なアプローチを図り、それを公表して行ったり、小さなことと思われることでも意見を伺うようにすべきです。私は女性職員を西口開発、特に公益施設建設に充当し、女性の意見をもっともっと反映させるべきだとも思っているぐらいです。今後、どのように市民の意見を入れていくのですか。

 私は率先して周りの市民にご意見を聞いてきました。要望として申し上げますが、どのようなことが可能かお答えください。

1.メンテナンスにお金がかからない施設で光熱水費などの管理費が少なくする構造にしてください。

2.バリアフリーであること。高齢者対策にもなりますが、表示が大きく見やすく日本語で書いてあること。エレベーターの中で車椅子の出し入れで、前から出れるように回転できるようにするか、入るところと出るところが2箇所作ること。

3.階段をゆっくりにし、いちだんずつ見分けがつきやすいようにすること。

4.ロビーの充実し、人の待ち合わせや、ちょっとした打ち合わせができる空間にしてほしい。

5.音が響きすぎないロビーであってほしい。

6.暖かくみえる素材を使った内外装、石やコンクリートが多くて無機質に見える街づくりをできる限りやめて、樹木を植え、看板や広告が街のアクセントになるような素敵な生活を感じられる町並みにしてください。

7.ビル風などに対応し、デストリアンデッキの雨の日、風の日対応も必ず行ってください。

8.公民館の学習室壁の防音への気遣いをしてください。

9.乳幼児 一時預かりも考えているようですが、防犯防災対策をしっかりしてください。

10.父が娘を世話しやすいファミリートイレの設置をお願いします。

11.富士山を眺望できる富士見デッキがほしい。

12.障害者を雇用する場を確保してほしい

 

要望を全部聞き取るのはむずかしいと思いますが、どんなことが可能かお答えください。

 

以上で1回目の質問とします。