2007年3月議会一般質問原稿
このように読んだわけではありません。しかし99%はこのようです。
1.子育て
(1)子育て支援  (2)保育 (3)幼稚園
2.狭山市駅西口再開発事業
3.女性問題(男女共同参画条例)

 

議長のお許しをいただきましたので、8番高橋ブラクソン久美子が一般質問させていただきます。

1.        子育て

 

(1)子育て支援

私が8年前に議員にさせていただきまして以来、子育て支援は非常に進みました。乳幼児情報センターを始め、学童保育室を使ってのわいわいルーム入間、わいわいルーム富士見、新狭山にある子育てプレイス新狭山は開設以来多くの方々が利用し、好評を得ています。中央児童館には親子交流スペースも作られました。わいわい広場が開催され、保育士が市内の公園を遊びの指導に出かけており、こちらも多くの方々が参加しています。休日に開催されたわいわい広場にはお父さんも多く参加したという報告がありました。プレわいわいという乳児とその親を対象として事業も始まりました。保健センターでは出産前からの両親学級を始め、育児学級を催し、健康診断や爽やか相談員などによる木目細かい子育て支援が行われています。これら子育て支援は他市を視察してみましても、決して引けを取らない施策です。いや、実際、他市に追従を許さないと思うほどの施策で自慢できると思っています。

 何年か前に狭山市では、子どもが死にいたるほどの児童虐待が何件も起きたのですが、これらの子育て支援施策を心を込めて行うことによって、今ではひどい虐待が報道されるという事がなくなっております。今後とも、緊張感をもって事業にあたり、不幸な子どもが一人たりともいない狭山市であってほしいと願っています。

 

それを知りつつも、もっと良い支援を願い、今回も子育て支援について伺います。子育て支援は子どもが健全に育つことが主目的です。ですが、子どもだけを見つめているだけでは、子どもが健全に育たないことはすでに常識になり、親のための支援も進んできています。そこで考えてほしいのは、現代の家庭の状況です。また、子育てを中心に担っている女性の状況です。

 

「両親と子ども2人が健全な家庭だ」という柳沢厚生労働大臣の言葉を聞いて違和感のあった人がいると思いますが、私もその一人です。実は、一人親家庭が思いのほか多いのです。母子家庭、父子家庭。それと、おじいさん、おばあさんに育てられている子どもも多いのです。こういう家庭は両親がそろっている家庭とは違う問題を抱えていることがあります。子育て支援にはこういう家庭も念頭に置いた事業を組んでほしいのです。母子家庭では別れた父親との付き合い方が、父子家庭では別れた母との付き合い方が、両親がいる家庭に比べ複雑です。一人親家庭のための子育て講座もかんがえてほしいと思います。「お爺さん、おばあさんのための孫育て講座」は、「お爺さん、おばあさんのための孫との付き合い方」講座とともに必要ではないかと思います。それらについて、どう考えていますか。

 

「再婚と子ども」なんていう講座もあってもよいかもしれませんが、いかがでしょうか。離婚が増えているのと同じに今や再婚も増えています。家族関係が複雑な分、子どもへの特別な配慮が必要です。

 

家庭で子育てをしている女性の支援もお願いします。たとえば、就労に結びつく講座を男女共同参画室とタイアップして行っていってほしいと願いますが、いかがでしょうか。今も確かに公民館などで行っているのですが、出来れば、情報センターで行ってほしいと思うのです。いつも遊んでいる場所で遊ばせながら、安心して将来を考える時を持つのは、若い親にとって、社会から取り残される焦燥感を忘れ、社会へ戻れる一筋の道筋を見つけられる良いチャンスです。日常の延長として社会復帰を考えられます。私も仕事をやめて子育てに専念した時は、子どものために大切な時間だと分かっていても、自分の今までのやってきたことが無意味になったようで、また社会復帰が不可能のようで苦しかったことを思い出します。3歳児保育で仕事に復帰する女性が多い現状を見れば、育児と就労の両立のための準備講座も重要ですが、これについてもどうお考えですか。

 

仕事をしないで育児をゆっくりしたいという女性のためにも支援が必要です。公民館でしていることも多いのですが、読み聞かせであったり、手作りおもちゃを作ったり、いわゆる趣味の延長といわれるような活動の橋渡しを情報センターで出来ないでしょうか。お母さんたちは、親としての役割だけを担っているだけで、自分のために時間を作れないと、子育てで窒息状態になるのです。私の場合は、夫の帰りが遅かったので、トイレもお風呂も一人で行けなかった時が続き、横になると疲れて子どもに添い寝をしてしまい、自分の時間が一切なくて心理的に追い詰められた時がありました。そんな時は、可愛いはずの子どもすら重荷に感じられます。虐待という言葉が頭にちらつくほどいらいらしてしまう親もいるのです。どうか、親のストレス解消のための方策を考えください。

 

働く親にはファミリーサポートセンターが役立つという話を聞いたことがあります。障害児を持っているお母さんが、子どもの送り迎えにセンターの会員さんにお世話になりありがたかったという事例も知っています。実際、どのようにこのセンターは使われているのでしょうか。状況をお話ください。また、今後、この事業にはどのような展望がありますか。

 

(2)保育

 

小さい子どもを持って働く親にとって、一番のよりどころは保育所、保育園です。まず、新しい保育園が入曽幼稚園跡に出来るそうです。平成19年1月1日現在の待機児童数を調べたところ、市立、私立あわせて123人もの待機児童数がいます。また、1870人の受け入れを目指すという次世代育成支援計画を見ても、新しい保育園の開設は喜ばしいと思います。この保育園は学校法人が経営するという事です。何人が定員のどのような保育園になるのでしょうか。いつ設置されるのでしょうか。

 

120人もの待機児童の解消は、1園設置されるだけでは無理でしょう。また、保育所は定員を上回る幼児が入園し、かなり混雑している現状では、もっと保育所の開設が必要だと思うのです。入曽乳児保育所はずっと改築の話がありながらちっとも進展していません。狭山市では、今後の保育所開設の見通しはどうなのですか。お話ください。

 

広瀬区画整理事業がほぼ終結し、区画整理地内に多くの住宅が建築されました。今後ももっと住宅が増えるのではないかと思っています。水富地区では公立民間の保育所、保育園どこも満員です。幼稚園すら、来年度は入園児が10人も増えます。市の街づくりに従い、マクロでは人口減の狭山市でも、子どもが増えている地区があるのです。今後、狭山市駅西口の整備が進めば、西口地区にはマンションなどが建設され、入間川地区に人口増加が考えられます。すでに、新しいマンションが何棟も立っていますから、もうじきベビーブームとなってもおかしくない状況だと思います。この状況に保育所はどう対応しますか。祇園保育所、みつばさ愛育園、富士見保育園も定員以上に保育しています。他の保育所や保育園に行ってもらいたくとも、駅周辺で狭山市では定員を割っている保育所は見当たりません。どうしますか。私は、新都市整備ゾーン内に認定子ども園を作り、これに対応する必要があると考えますが、いかがですか。勿論、経営を市がする必要はなく、民間にお願いしても良いわけです。

 

次に保育所のサービスの充実について伺います。保育情報の提供が子育て育成支援計画に乗っています。私はその中で早急にしていただきたいのは、保育所、保育園のHPの充実です。アクセスや子どもの様子をタイムリーにHPで紹介してほしいのです。開かれた保育所にするには、今時の親にはHPでの情報は欠かせません。

 

延長保育、一時保育、休日保育、病後時保育などは計画どおりに進んでいるのでしょうか。

 

学童保育室は、保育所が満員になればなるほど、また社会的な不安要素が増えれば増えるほど需要が増しています。放課後の学校クラブなどがない状況では、どうしても親は学童保育室に頼らざるを得ません。今年11日の様子を見ますと、学童保育室への待機児童が23人になっています。特に、広瀬区画整理事業の終わりを控え、住宅が建設された水富地区では、学童保育室は定員をうわまわっており、水富学童保育室には待機児が9人もいます。大抵は夏休みを過ぎると待機児が解消するのにも係わらず、年々2学期以降も学堂保育室への待機児が増えている状況です。2人児童がいる場合、上の子どもを預かってもらえないばかりに、下の子どもも結局家に置かざるを得ないという状況すら出ているそうです。人口の急増地区や定員が少ない地区では、学童保育室を増やすか、定員を増やすべきだと思いますが、何らかの方策をとる考えはありませんか。

 

(3)幼稚園

 

3園が廃止になります。入曽幼稚園跡地には保育園が出来ます。私が12月議会で伺ったときには新年度早期に決めるという話でしたが、堀兼、奥富幼稚園跡はどのような施設になるのですか。児童福祉の施設になるとか、老人福祉の施設になるとか言われております。地元の人との話し合いはどのようになっているのですか。地元の話し合いにはさまざまな意見があると思います。狭山市としての方針や要望などは示しているのでしょうか。出来るならば幼稚園が終わった後、すぐにでも新しい施設への改良工事が始まってほしいと願っています。

廃園になった3園の地域に住む人で、市立幼稚園を望む親への対応は、他地区へ子どもを連れて行くことになります。本年度、これらの地区から他地区へ希望する幼児は何人ぐらいいますか。駐車場の整備をしたと聞いています。どこの幼稚園にどのように駐車場の整備をしたのでしょうか。

 

3幼稚園の廃止が決まりましたが、市立幼稚園の需要がなくなったわけではありません。水富地区では、いったん下がった水富幼稚園への入園児も広瀬台の住宅の造成が進み、増加に転じています。そこで、狭山市駅西口整備が進み始めた現在、私は幼稚園に余裕がなくなってしまうのではないかと心配しています。私立幼稚園にお願いするにしても、市立幼稚園の需要が急増することが間違いありません。入間川幼稚園も満杯になるでしょう。そこで、先ほどの提言です。狭山市駅西口整備地区に認定子ども園を設置しましょう。いかがですか。認定子ども園は幼稚園と保育園の機能を持っている新しい型の養育施設ですから、西口の魅力度アップの目玉になると私は考えています。

2.        狭山市駅西口整備

(1)建設工事と市民(駅利用者)

狭山市駅西口整備事業も本年度の鍬入れを予定し、本格工事も秋以降といわれています。とうとう、西口の再開発事業も実際に建設に掛かる時期になったのかと思うと、非常に嬉しい思いです。先月の議会報告会で西口再開発事業の進捗状況を市民の方に話したところ、市民の方からいくつか質問がありました。建設をするにあたり、市民がいろいろ気がかりに思うことがあるのは当然です。ちょっと早いかもしれませんが、それについて伺いたいと思います。

 

まず、どのように駅利用者に配慮して建設工事をするのでしょうか。歩いて駅に来る市民にはどのような配慮をしますか。どんな道を通って駅にいけるのでしょうか。

 

バスで駅に来る人に対する配慮はどうなりますか。駅から遠くで下りることになるのでしょうか。

 

自転車で駅に来る人に対しての配慮はどうなりますか。現在ある自転車駐車場が取り壊されるでしょうが、代替地などはどうなさいますか。

 

駅前を小学生が通ります。小学生の通学路になっているのですが、これらの小学生に対する配慮はどうしますか。

 

建設に当たり、建設従事者の安全はもとより、周りに対する安全は細心の配慮が必要です。そして、ご迷惑をおかけするけれど、その後は市民が誇りに思える駅前が出来上がる事を、きちんと市民に理解していただかなければなりません。タイムリーな広報が必要ですので、今発行しているチラシを今後建設が終わるまで続けてほしいと要望します。

(2)建設に際して、市民も参画

 

今まで、狭山市駅西口整備事業で、決定的に少なかったのは市民参画ではないかと思います。計画の初めに公益施設の内容に関して、公募市民を含めて考えましたが、その後、市民がこの事業に参画する場面はほとんどありませんでした。やはり、市民が使う場所ですので、市民も一緒に建設に参加できる機会を設けるべきではないかと考えます。

 

そこで、市民の方にモニュメントを作っていただくというのはどうでしょうか。たとえば、モザイクやタイルを使って、市民広場の歩道に星を作っていくなんて、素敵です。七夕どおり商店街に下りていくのですから、駅からの道を天の川に例えるのです。壁面に、旧入間川小学校の様子を色どり豊かにモザイクで描いていく。これも素敵じゃないでしょうか。大勢の人でやればもっと素敵なイベントになります。小学生や、希望者を募って、たとえ一人一個のモザイクを埋めていくのでも良いのです。きっと一生の思い出になります。駅前広場は何十年も使うことになりますから、いつか孫などにも見せて上げたらと思うと夢が膨らみます。いかがでしょうか。

 

他には、花を植える、木を植えるなどを、アドプト制で行うのはどうでしょうか。駅前にしても、駅前広場にしても、市民広場にしても、私は年中花が咲いていて、緑がある街にしてもらいたいと願っています。場所を区切って、市民の団体や個人に花を植え、木を育ててもらうということで、本当に市民による駅前整備となると思います。いかがですか。

 

また、駅前には茶の木がほしいという要望があります。茶の木は大木になるのだそうです。茶の木の並木はきいたことがありませんが、茶の木は白い花もさくし、実も付くし、常緑樹でいつも青々と茂っています。狭山市の市の木でもありますから、茶の木の並木道を作ってほしいのです。それに、狭山の市の花はつつじです。つつじも植えてほしいと思います。いかがですか。

 

11月でしょうか、公益施設に関しての広報が出されました。それについての市民の反応はどうでしたか。その施設の内容について、また使い勝手についての意見はありませんでしたか。私は前に一般質問で、公益施設の使い勝手については、市民から伺った多くの意見を議会で執行部へお話いたしました。実際とても良い意見でしたので、実現してほしいのです。これら市民からの意見に対してどのように対応していくのかを伺いたいと思います。

 

狭山市駅西口整備は総論の話が昨年末まで続き、ようやく各論をしっかりしなければならない。それも、かなり短期に決めていかざるを得ない状況になっています。市長がお好きな言葉、「元気な狭山を皆で作る」をこの狭山市駅西口整備事業でもしっかり実践していただきたい。そして、完成のあかつきには、市民とともにその完成を喜びたいと願っています。

 

3.女性

1月27日、柳沢厚生労働大臣は「女性は産む機械」「装置の数は決まっているからあと一人頭でがんばってもらうしかない」と松江市で発言し、その後大きな波紋をもたらしました。私は議員になって以来、一貫して女性問題をとりあげて来ましたが、今回の発言を聞いて本当にがっかりしました。

日本の行政府の、それも女性の健康などを司る省の大臣ともあろう方が、血も涙もない機械に、私たち女性をたとえるなんて本当に女性蔑視です。女性は、明日の命を授かり、大切におなかの中で10ヶ月という長い期間その命をはぐくみ、時には命をかけて出産し、子育てをします。機械のようにどこかをいじれば自動的に子供がうまれるというようなことは、どの女性にとっても決してありえません。

 

機械は故障していれば、直せます。そう言う発想です。でも、命ばかりは機械でころころ生産できるものではありません。私たち、人間の努力でも命が授からないことがあるのは、男性だって知っている人は多いと思います。故障している女性だから、女性が悪いから子供が生まれない、産まないのではありません。そう言う風にまるで機械を直せば使えるというように、産めるようになると思うのは、本当の意味で性の神秘さ、命の尊さへの冒涜です。

 

私が、もっとがっかりしたのは、「産む機械というのは、単なる比ゆなんだから、あまり問題ではない」という人が、狭山市でも男性に多い事実です。今までの、女性運動の積み重ねは一体なんだったんだろうと落胆しました。

女性を、まるで人間が作り上げることの出来るお手軽な装置、機械のことのように言うのは、女性の存在価値をあたかも出産だけにおいているかのように聞こえます。機械という比ゆでもよいという人には、女性は産むこと以上に価値ある存在だという事が分からないのです。家の夫は私のことをマイダーリンとかディアレストとか呼びます。僕の一番大事な人という意味です。もし女性を何かに比ゆしたいならば、機械なんていうのではなく、「自分の一番大切な宝石」だとかというべきです。

 

北京宣言では、女性のリプロダクティブライツが唱えられ、特に産むことに関しての女性の権利が擁護されるようになりました。それは、女性が産むことへの決定権を男性と同等に有すると宣言されたことでもありました。女性の特権である出産という行為が自分の命をかけ、自分の一生を左右することだけに、女性も慎重に成らざるを得ない状況が多々あります。女性が子供を産みたくないといえば、出産が減っていく社会的な現象が起きているというのも、事実です。これは、女性が機械ではないからこそ起きることです。

 

女性の問題をきちんと考えなければ、今後の社会は成り立たなくなるのはもはや誰にも明らかです。女性の中には結婚しなくても子供を産む人も増えてきました。結婚しても子供を産まないカップルも多いのも現状でしょう。そこには、種々の社会的な要因があります。女性が結婚を躊躇する理由、子供を産まない、産めない理由は、女性の場合、結婚し、子どもを産むと、職を失い今までのステータスやアイデンティティをすべて無にしなければならない事態が待っていることが多いのが一番かもしれません。性的役割分担社会では、男性にはもっぱら働くことを望まれますから、若い夫は仕事仕事で、家庭で夫や父親として機能するのが難しい社会です。その分、女性の負担は途方もなく大きく、これが女性に結婚を躊躇させる一つの原因です。最近、結婚しても、男性の経済力低下で、女性は嫌でも働かなければならない状況になってきています。また、結婚後、仕事をやめれば、二度と仕事に戻れない恐怖で子供を産めない女性もいます。子供を産んで働き続けたいと思っても、預ける場所もないときもあります。夫による理不尽な暴力や恋人などからのストーカー行為で、女性は傷つき逃げ出さなければならない人もいます。どれも女性には生きにくい状況です。

 

女性問題を解決しようとしなければ、日本は危機を迎えます。女性政策をはっきりさせ、女性の現状を変えようとすることが、社会を変えていきます。狭山市も同じです。男女共同参画プランがあるからそれでよいとは、私には思えません。しっかりと女性政策を条例化して、内閣府の中に男女共同参画局があるように、男女共同参画室を企画部門に移し、全庁をあげて、狭山市内の男女共同参画に寄与していくべきです。一面的な見方だとは思いますが、私は、狭山市の人口が県内一の減少であるのは、女性政策が近隣に比べはっきり見えないし、女性施策へ重みを置かないのが大きな一因だと思っています。狭山市は女性が住むには魅力が少ないということです。

 

そこで、伺いますが、男女共同参画条例の検討状況はどうなっていますか。いつまでに、条例の制定を考えていますか。じっくり取り組んでといいたいところですが、早急に取り組み、条例を制定して欲しいと願います。どうなっていますか。

 

これで私の1回目の質問を終わりにします。