2003年3月議会 一般質問原稿

私は、今回 1.教育 2.子育て 3.女性政策 4.分かりやすいゴミ行政について 一般質問しました。

20033月議会一般質問原稿

 

高橋ブラクソン久美子です。議長のお許しを頂きましたので、私の一般質問を始めさせていただきます。

 

私はこの4年間、教育、子育て支援、男女共同参画社会の実現、環境の問題を中心に、狭山市へ質問したり、糾したり、提言をしてまいりました。今回も、まず、教育に関して質問をさせていただきます。

 

教育に関しましては、開かれた学校の実現を目指して、この4年間、学校評議員制度の導入について多くの提言をさせていただきました。そして、その導入後についても、その成果について伺ってまいりました。全部の小中学校を視察しました。一定程度、学校公開の成果を見ました事は、本当に喜ばしい事だと私も思っております。

 

しかし、学校評議員制度が導入された最近、私には返って学校評議員の方々の提言や、学校評議員さんの動きが見えなくなったような気がしてなりません。私の地区の話ですが、評議員制度導入以前は、学校懇談会などという名称で会議を開く時には傍聴にもおいでくださいというお誘いが、学校便りをつうじ、地域にもありました。また、懇談の内容も後で報告があったように覚えています。最近は、そういうことを聞かなくなりました。

 

学校5日制が始まり、授業時間確保が言われ、最近はPTA活動もある程度その余波を受ける場面も出てきています。開かれた学校をというのに、残念です。

 

親の気持ち、地域の方々の思いがうまく学校において集約で出来ていないような学校があるように思います。核家族共働きの家庭も多くなって、学校のかかわりが大変だという親もいますが、地域には学校教育に関心を持ち、学校のためにボランティアをするのはいとわないと思う親も多いと思います。

 

評議員制度が出来てほぼ2年になりますが、開かれた学校について考えが、学校間、校長間で大きなばらつきがあるように思えて仕方ありません。そこで、教育委員会に伺います。

 

1.        開かれた学校にするためにこの間、ナニを変えようとしてきたのか。

2.        公立各学校にどのような具体的な施策を望んでいるのか。

3.        その結果、各学校に開かれた学校としてどのような成果を望んでいるのか

 

すなわち、現実の学校に対する認識、開かれた学校のあるべき姿、今後そうするための教育委員会の取り組みに対する考えを伺いたいと思います。

 

教育行政に対して、その内容について市長は教育委員会の意向を尊重するべきだと思いますが、狭山市の行政の一端が教育行政であるわけですから、開かれた学校を作るに当たり、市長からもどのようにお考えなのか伺いたいと思います。

 

次に、昨今、狭山市の乳幼児の育成について、いろいろな視点からの考えが議会でも議論されております。そこで、私は、今回は原点に帰って、教育委員会と市長に狭山市全体の幼児の養育という観点で、幼稚園教育をどう考えているかを伺いたいと思います。

 

来年度の堀兼幼稚園の年中組では、一学年、単級、14人を予定しています。おく富幼稚園は同じく17人、入曽幼稚園は21人です。他方、保育所に目を向ければ、定員を20パーセント30パーセントも超過し、天気が良くても全園児を園庭で遊ばせる事が出来ないところもあります。同じ、狭山市の子供の養育という視点で物を考える時に矛盾を感じるのは、私だけではないと思います。現在の幼稚園のありようを認識しているとおもいますが、

1.        市長は現在の幼稚園の状態についてどのように思い、今後どのようにしていくべきだとお考えでしょうか。執行部の視点でお話ください。

2.        教育委員会は現在の幼稚園について、どのように思い。どのようにしていくべきだと思いますか。教育の視点でお考えをお話ください。

 

次に障害児・者教育についてお伺いしたいと思います。

 

狭山市の児童生徒の人数は減少しているというのに、特殊学級に通う障害児の数は減ることはありません。県立の養護学校に通っている子もいます。その障害児を持つ親は明るく、強く現実に立ち向かっています。実際そうでないと子供を育てられない一面があるせいです。

 

たとえば、通学1つにしても、問題です。親は毎日の送り迎え、時々の早退。動揺することなく、前向きに頑張っています。しかし、子供が通学区の中の学校に通う事が出来れば、どんなにうれしい事でしょう。今まで、6年生になっても、毎日の送迎を欠かした事が無かった子供ですら、もしかしたら、集団登校で学校に行けるようになるかもしれません。通学路で喧嘩するかもしれない。通学路で虫やお花を見つけるかもしれない。そんな、健常といわれる普通の子供のすることでも、障害児には与えられない事があるのです。出来るならば、一部の市が実施しているように、すべての小学校区に特殊学級を設置してほしいと願っております。

 

そこで、伺います。せめて、柏原小学校区に特殊学級を設置できませんでしょうか。奥富小学校区からの子供も通学しやすくなります。また、今年、小学校に通級式情緒学級ができました。来年度には2クラスになるそうです。この子供の中学校での受け皿がありません。是非、中学校にも通級式情緒学級の設置をお願いしたいのですが、いかがでしょうか。また、狭山市には中学校では3校でしか特殊学級がありません。情緒学級については一校です。遠いので中学校からは養護学校へとか、遠いから返って他市へ子供を通わせるなどと保護者が言っています。出きれば、もう1校、知的障害児学級と情緒学級の開設を望むのですが、いかがでしょうか。障害者にはほとんどチョイスが無い場合が多いのですが、選択肢を増やしてくださる事がどんなにありがたいか知れません。どうか強く要望して、実現させてくださいますように、お願いします。

 

次に、今県では養護学校が一杯になるという心配をし始めています。定員を増やすための計画もされているようです。障害児は義務教育を卒業してからは、就職、進学に困難を覚え、養護学校に進学する者が多いせいでもあります。今後、今の状態が続けば、養護学校は県立で義務教育でもありませんので、試験に落ちて行き場を失う障害児が出てくるのではないかと保護者はとても心配しております。

 

そこで、普通高等学校に特殊学級を用意するなど、新しい施策も含め普通高校への障害児の受け入れを県に要望してほしいのです。

 

この、義務教育後の障害者教育に関して、市長、教育長のどう考えているか考えを伺いたいと思います。

 

15日、県は普通学級と養護学級での2重学籍を認める事を検討して、16年には導入も考えているという報道がなされました。画期的なことだと思いました。これが実現すると、さまざまな新しい取り組みが想像されます。狭山市では、どのような事が可能になるとお考えでしょうか。教育委員会としてこの県の施策についてどのようにお考えか、ご見解をお示しください。

 

このように、障害児・者教育の環境はドラスティックに変わっていくことでしょう。そこで、いえることは障害児の普通学級へのintegrationが進むことでしょう。これは、特殊教育に関する教育の無い教師には大変負担となるでしょう。そこで提案です。

 

クラスに障害児をintegratesしている担任に自分の個々のケースを専門家を交えて話し合い、対応を学ぶカンファレンスをもつシステムを構築してほしいのです。アメリカの場合、スクールカウンセラーやサイコロジストが障害児のindividual program を 担任、保護者と話し合い、お互いの納得の上で作成し、対応を考えていきます。 狭山市でもこのシステムを構築しなければ、担任は燃え尽き、障害児には十分の教育が与えられず、他の保護者からは不満が続出となるのではないかと思います。早急に対応すべきだと思いますが、教育委員会のご見解をお示しください。

 

        子育て支援について

 

217日読売新聞は一面トップで、子育て支援行動計画の作成を市町村に義務つける新法、「次世代育成支援対策推進法」を今国会に提出を予定していると報道しました。この記事によると自治体は2004年度に行動計画作りに着手し、2005年度から実施しなければなりません。子育て支援が一層強化されるわけです。子育て支援は男女共同参画社会実現のための具体的施策です。

 

さて、保育所の過密化と待機児の解消は狭山市の火急の問題です。狭山市では、11日現在の待機児はなんと208人となっております。約210人の定員をこえる定員外の児童をくわえると、総数1790人の児童が保育所に入所または待機していることになります。定員が1375人ですから、400人超が定員以外です。いま、民間法人が新しい保育園を設置するといわれています。しかし、それでも足りません。今後、狭山市は狭山市の保育所並びに保育園の定員をどのくらい上げることを考え、目標としているのでしょうか。学童保育室の開設のように、年次計画などを作り、待機児解消を図ったらどうでしょうか。ご見解をお示しください。

 

私は入曽乳児保育所の建て替えについても質問をしてまいりました。平成136月の私の質問に対して、需要に応じた定員増に伴う建て替えなどを検討しております。と部長はお答えになっておりますが、一向に計画にまで至っている様子がありません。そこで、提案します。プレハブの建築物である入曽保育所を、民間に売却し、0歳から5歳児までを保育する中規模の保育園を作ってもらうのはいかがでしょうか。土地はすべて市が購入済ですから、土地は貸して上物を民間法人に作っていただくということです。この考えは民設民営、民間主導という狭山市の方針に合致するのではありませんか。ご見解をお示しください。

 

保育事業に男性を。保育は女性だけがするべきものではないと主張してまいりました。しかし、中々、男性保育士の採用が進んでいるとは見えません。そこで、中高年の雇用対策にもなり、保育の現場に男性を導入するよい施策として、保育園士の導入を提案したいと思います。

 

この制度を新潟県上越市で視察してまいりました。

 

保育園士とは、おおむね50歳から65歳までの経験豊かなもので保育園において保育の補助及び園舎の整備等を行うものを言います。嘱託職員ですべてが男性でした。上越市の保育園士採用の目的は、少子化、核家族化が進行する中にあって、家庭における世代間交流が失われており、これにより情操豊かな子供の成長が懸念される事から、高齢者の豊かな知識を保育現場に活用し、園児との世代間古流を促進するとともに、中高年者の雇用対策にも資することとしています。

 

現在、狭山市内では保育所の用務員さんの委託が進んでいます。この用務員さんを保育園士に切り替えるのはどうでしょうか。財政難で職員は増やせない現在、多用な就業形態を導入し、ワークシェアリングの意味合いを持たすためにも、保育園士の導入は一石二鳥にも三鳥にもなるといわれています。この提案についてのご見解をお示しください。

 

次に子育てプロジェクトチームの今まで間での、活動。すなわち子育てに関する問題の分析、今度の仕事、その見通しなどについてお話ください。私は、狭山市子供問題懇談会を設立し、市民から問題を分析していただき、それに対する提言を頂くように提言してまいりました。このチームがその推進してくださる事を望みますが、いかがでしょうか。

 

子育てはもう母親まかせではなく、父親もともに子育てに参加する事が求められています。何年か前のポスターのキャチフレーズに、子育てしない男を父親といわないというのがありました。しかし、今まで長らく、子育ては母親のものだとおもってきましたので、社会で男性が育児参加をする条件整備が遅れていたことも確かだと思うのです。ですから、これからは、育児は両親が互いに補完しながら行うためには、システムを変える必要があると思うのです。そこで伺います。

 

1.        保健センターでの活動を、今までの検査や母子衛生というか難点から、子育て支援という視点に立つ、妊娠から1歳児ごろまでの子供と親のサポートを見直していくのはどうでしょうか。

 

具体的には、いま狭山市では妊娠が分かると母子健康手帳を母親に渡していますが、父子手帳というのはありません。長い妊娠の間、夫がそばで来るべき育児に備え、同じ思いで生活してくれると、妻は本当に心強いのです。そのためには、父親になる夫にも十分の知識が与えられなければ、妻の支えにはなりません。母子手帳のように、父親には父子手帳が必要だと思います。

 

座間市で父子手帳を導入する際、ある党の議員は“男は子を産めないが、子は育てられる。父性の育成のためにも父子手帳は不可欠である”と述べています。今では京都市をはじめ多くの市で父子手帳が交付されています。狭山市でも導入すべきだとおもいますがいかがですか。

 

私はマタニティスクールも改革が必要ではないかと思っています。新潟県上越市はパパママ教室と称して2回シリーズで実施し、夫婦での受講を勧めています。そして、その2回ともにプレパパ指導を行い、男性へのサポートを怠りません。一回目は対象者のうちの74%の受講率というのには驚きです。また、マタニティカレッジという妊娠後期での講習の夫婦の受講は全出産夫婦の25%にもなるというのも驚きではないでしょうか。これは、講習時間の簡略化、内容が実践的、マタニティーカレッジを隔月の日曜日に行っているなどの工夫があるせいだと思います。現在ある狭山市のマタニティースクールを、両親で子育てするという観点をもっと強調して改革してみる事について、ご見解をお示しください。

 

また、子育て教室も毎月行うようにしてみたらどうでしょうか、健康相談、離乳食相談などと兼ねても良いと思います。出生届の時には必ず狭山市の子育て支援情報誌(仮称)を差し上げ、どのような支援が狭山市で可能かを具体的にお教えするのはいかがでしょうか。それぞれにご見解をお示しください。

 

2.        児童館にも期待するものです。狭山市は入間市などに比べ、児童館が4館と多いのが自慢です。そこで、児童館には子育ての情報や技術を発信し、子供文化、たとえば本や音楽、体育などさまざまな文化を創造伝達してほしいと思います。このような活動を通じて、子育てが楽しくなる両親支援が出来ないものだろうかと思っています。たとえば、思いつくままに言えば、父親と楽しむリズム体操、母親クラブのような父親クラブ、園庭でバーベキューを楽しむのもよし、親子ピンポンクラブも楽しそうです。お父さんと子供の大縄クラブ。子育てを大いに楽しむ事を発信していく、啓蒙というよりもご一緒にという立場です。このように代えて、両親支援を考えるのはいかがでしょうか。ご見解をお示しください。

 

3.        次に父親のために相談システムを構築してほしいと思います。マタニティーブルーの妻をどうしよう。妻が子供を虐待しているようだが、どうしてよいかわからない。父親だって悩みがあるはずです。ですから、土日や遅い時間に相談できるようなシステムを作ってほしいのですがいかがでしょうか。SOSラインのようなものです。

 

4.        保育の最終セーフティーネットとして、24時間保育と病児保育、病後時保育を実施してください。これらの施策を実施しているので、新潟県上越市でそれを視察しました。

 

上越市では24時間・年中無休の保育サービスをファミリーヘルプ保育園で行っています。生後8週間から就学前までの乳幼児の保護者で、就労、疾病、介護、災害などで緊急または一時的に保育が出来ないと認められる者にたいして、昼間、夜間、24時間、年中無休で保育サービスを供給しています。保育需要の多様化に対し、専門的に緊急一時的な保育サービスを提供し、家庭における育児機能の補完を図るものとして設置されたものです。土、日の保育所がないときや、年末年始などは一日50人や60人も保育することもある反面、私が視察した時は、たった5人の乳児がいただけでした。緊急一時的なサービスですから、保育者の負担はとても大きいと思いますが、“これも保育者へのチャレンジです。プロはどんな時にも対応するべきです”と、園長先生はおっしゃっておられました。私は、本当に困っている保護者に対しての、優しく心強い保育者の思いに心底感心致しました。

 

上越市乳幼児健康支援センターとして若草保育室と雁木通り保育室を設置しています。上越市に住んでいて幼稚園、保育園、小学校の1,2年に在籍している児童の病気回復期を短期間預かるというものです。他に民間の小児病院が病児保育もしているそうです。

 

これらの保育は本当に困った時のためのものです。勿論採算ベースに合うというものではないでしょう。実際、毎日レギュラーに需要があるわけはないのですが、必要な時は、保護者はギブアップ寸前です。という事は子供の保育がこれらのサービス無しではきわどい状態にあるといえるかもしれません。上越市の職員は“今のサービスが無かった時、一体子供はどうしていたんだろう”とつぶやいていました。今、狭山市ではこれらのサービスはありません。一体狭山市の子供はどのように保育されているのでしょう。私も上越市の職員と同じように、狭山市の子供の保育を心配しています。

 

5.幼稚園での土日の園舎、園庭開放でミニ幼児児童館のように出来ないないでしょうか。

 

次は女性政策について

 

私は、市議会議員になりましてから、一貫して女性の地位の向上、福祉について、提言提案してまいりました。男女共同参画社会基本法や埼玉県男女共同参画推進条例もでき、男女共同参画社会の実現が日本の最重要課題のひとつであるとの共通認識が形成されてきています。

 

読売新聞220日付では“薄れる役割分担論”として、男女全国世論調査の結果が分析されています。これによりますと、若い世代ほど役割の上で男女は対等であるとの意識が進んでいるそうです。50台を境に若いほど、男らしさ女らしさと言う言葉の抵抗を感じる割合が増えるそうです。また、今の日本の社会は男性優遇社会だと認識している人が7割にも上り、女性は特にそう思っているそうです。そして、多くの人が「行政が女性の就業や社会参加を積極的に支援する」や「男女の役割についての社会通念やしきたりを改める事で男女平等を進めること」が必要だといっています。

 

男女共同参画情報メール第33号では、内閣府男女共同参画局長 坂東真理子さんが、産経新聞が都道府県の男女共同参画条例を憲法違反だといったことについて、内閣官房長官がそんな問題はいっさいないと一蹴したことや、先の読売新聞の記事を評し、仕事をこなす能力に男女差はなしという意見も若い世代ほど多く、成育環境が大きく影響していると思われるといっています。

 

128日参議院予算委員会で保坂三蔵議員の質問に答え、小泉首相は「これからは、男女共同参画、女性の社会進出、男も女もが、仕事も育児も家事も分担していく。女性が社会進出しやすいよう、保育所待機児童セロ作戦、暮らしの構造改革あるいは、地域も企業も公共機関でも、そういう意欲のある女性の社会進出を促していく」と答弁しました。男女共同参画社会の実現が最重要課題の施策として、トップギアが入ったという事でしょうか。

 

ジェンダーという概念は50台以上の方には比較的新しい概念です。しかし、これについて正しい認識無しでは、今後の男女共同参画社会の推進はできないと思います。狭山市の男女共同参画を推進する立場の市長と担当部長である市民部長に伺います。おふた方にとって、ジェンダーとはなにですか。また、そのお考えと女性政策とをどのように対応させていかれるのでしょうか。

 

狭山市の職場の男女共同参画の視点からは、女性管理職、とくに課長職以上に女性が一人しかいないのは、本当に問題だと私は思っております。女性が意志決定の場にいないのは、狭山市の行政が男女の市民のためにされているというのに、女性の視点が欠けてしまわないでしょうか。

 

そこで伺います。狭山市には課長職以上になぜ女性が一人しかいないのでしょうか。今まで、女性管理職を増やす手立てをしてきているのでしょうか。しているとしたら、どんな事をしたのでしょう。女性が課長となるためには、女性自身がどのように仕事をするべきなのでしょう、女性が男性のようにならなくても、女性のままで課長になるためにはナニをしたら良いのでしょうか。

 

狭山市は、今までは、男女平等、性差を考えず、能力、資質、人格などによって管理職を選考してきたと答えられてきました。これを少しひねくれた考えで理解すれば、今まで狭山市は管理職になれないような、男性に比べ能力の低い、管理職として資質にかけた、人格の低い女性を大量に採用してきたのかという風になります。狭山市の女性職員は、能力も資質も人格も管理職になれないほど、男性職員に比べ、劣っていたのかということになります。そうだったんですか。何か他の理由があって管理職になれなかったんじゃありませんか。そういう意味で先の質問をします。

 

女性の審議会委員の比率が30%になかなか届きません。学校評議員の女性の登用率も各学校で非常にばらつきがあり、女性0人という学校もいまだあります。

 

伺います。教育委員会において、どのようにジェンダーを考え、バイアスを是正しようとしているのですか。特に学校評議員選考に当たっては男女比を考えて選考しているのでしょうか。昨年も同じように質問したと思いますが、改善しているのでしょうか。改善策をどのようにお考えですか。

 

審議会の女性比率は11つの審議会で女性の登用を図る手立てを考えるべきでしょう。いわゆるあて職で審議会の委員を考えると女性の登用が少なくなります。国ですら、そのほかという項目の中で女性審議会委員を増やそうとしています。また、女性の人材バンクをつくる動きもあります。狭山市でも女性人材リストを作ってはいかがでしょうか。市政モニター、消費者モニターなどで多くの女性が行政への見識を高めています。女性が肩書きを持つことは少ないのですが、有能で見識も高い方は多いはずです。ホームページで検索しますと、多くの都道府県、市町村で女性人材バンクの登録をしているのが良く分かります。狭山市でもすぐにでも女性人材リスト作成を始める事を提案します。

 

男女共同参画条例を作るための準備を平成15年からすることになっています。こういう機運が高まる時には必ずバックラッシュというそれに逆らう力が働くものです。

 

たとえば、男女平等という考えは日本の伝統的家族観を壊すものではないかとか、男が男性らしく、女が女性らしくてなぜ悪いとか、育児、家庭は女性の仕事でナニが悪いとか、役割分担を見直すなんて必要があるというのは男女共同プランの押し付けではないのかとかというのがそのバックラッシュの考えの一例です。男が仕事をしてはいけないのでしょうかなどという質問をした方もいましたが、私はこんな考えの方に女性が仕事をしてはいけないのでしょうかと反対にお伺いしたい思いです。また、男性が家事や育児をしても良いのですよとお勧めしたい。別姓問題に関しては、別姓だから家庭が壊れるというものではない事も、同姓でも家庭が壊れることもあることをお話したいものです。

 

こういうバックラッシュの動きに対して狭山市はどのようにお考えですか。ご見解をお示しください。

 

このバックラッシュの中でよく“らしさ”が強調され、ある型に男女を押し込めた価値観、ラベルをつけて男女を見る人生観がありますが、男女が人間として対等であり、理解しながらともに生きる生き方との違いをどう考えるかについて、市のお考えを伺いたいと思います。

 

さて、男女共同参画条例を制定するに当たり、現在どのような女性問題があり、男女共同参画社会とはどんな社会の実現かという事を、飛行船などを通じ、広く市民に啓発する事が大切であると思います。ジェンダーの意識が希薄な世代もあり、よく理解されていない面もあります。50台以上の世代にはジェンダーを理解しても是正を拒否的に思う人もいるのですから、年に1回といわず、何回も飛行船を発行して、はっきりと男女共同参画社会実現推進を打ち出すべきではないでしょうか。なぜそれが必要なのかも、何回も啓発する必要もあると思います。

 

啓発に関して、国は率先して、アンケート調査を公表したりしています。狭山市ももっと積極的に自ら役所のジェンダー度などを調べて公表し、市民に男女共同参画社会に向けてナニをどう改善していくのか具体的に示す事が重要ではないでしょうか。私たち自治体は男女共同参画社会の実現を推進する努力義務があります。怠ってはいけないと思います。

 

15年度は、実際に条例制定の実務に入ります。私は、まず、市民を広く集め、男女共同参画社会基本法勉強会、他市の条例企画検討会のようなものをシリーズで多くの公民館で行うべきだと思います。その後、市民会議方式で狭山市条例検討会議を作るのが良いと思います。出来れば、特に若い世代に関与して貰うほうが良いと思います。アンケートの内容も市民会議で吟味すればよいと思います。

 

ただし、時間をかけないと、狭山市の実情にあったよい条例にはなりませんので、16年度中に制定を考えているのであるならば、すぐにでも、作業計画に取り掛かる事をお勧めします。3ヶ月で作ったといわれるある中核市の条例は、その市民だけでなく、私達女性議員の条例比較検討会でも、意味空疎などと酷評されています。ですから、時間をかけてじっくり策定される事を要望したいと思います。

 

男女共同参画推進室が出来ました。私は、これからはもっとしっかりジェンダーバイアスの是正に取り組んでいってほしいと思います。県は事務事業をジェンダーの視点で配慮度チェックをするといっています。狭山市でも、チェックリストを作り、県がいうようにチェックをしながら意識を高めるような評価づくりをしたらどうでしょうか。私はどんどん推進室がリーダーシップを持って、ジェンダーフリーの社会、すなわち、男女共同参画社会の実現を目指してほしいとねがっています。このチェックは、その推進のための良いtoolになると私は思います。

 

最後に、ゴミカレンダーを作ることの提案をさせてください。私たち市民はゴミの分別収集に努力しています。しかし、余り分別が細かくなると、いつナニを出していいか分からなくなります。それで、分かりやすいゴミカレンダーを作ってほしいのです。前にも提案しましたが、今回は1枚のカレンダーに色分けや絵文字、大きい字を使っていつ何を出してよいか一目で分かるカレンダーを見つけましたのでそういうものを作ってほしいのですが、いかがでしょうか。今年度とは言いませんが、来年度には実現お願いします。

 

これで、私の第1回目の質問を終わりにします。



20023月議会一般質問原稿第2回目 

これは原稿です。第2回目の質問は時間が掛かったので、簡単に済ませてしまいました。この原稿どおりには進まなかったことをお知らせしておきます。でも、これが私の言いたい事でもありました。

いくつか要望と質問をいたします。

@    .教育に関して、特に開かれた学校についてお伺いしますが、教育委員会は自ら考える開かれた学校という概念をすべての狭山市立小、中学校に具体的に実現するために、どんな事をしているのでしょう。何を、どうしてほしいのかを、校長会などでお話するのでしょうが、その達成の評価システムはどのようにしているのかをお話ください。

2.        学校評議員の女性比率を調べて見ますと、0%の南小学校をはじめ、10パーセント台は新狭山小、柏原小、西中、柏原中、堀兼中。20%台は9校ありました。南小は一人もいないわけですが、他の26校中14校は、女性の評議員が10人中1人か2人という事になります。学校長は圧倒的に男性です。女性の意見を聞きたくないのかと思ってしまいます。平均値で物を見るのも良いでしょう。でも、私は、この女性比率のばらつきを見る時に、少し疑問が出てきます。教育委員会はどのように政府の方針、狭山市の方針を各学校に徹底していくのだろうかと。女性をあらゆる場所に参加して貰う、それも出来れば男性と同じ比率で、これが今後の日本の目指す方向だと思うのですが、男女平等教育を推進する立場の教育委員会がこのような状態であることを、嘆きたくなります。しっかり、すべての学校に選考の歳には男女同比率での学校評議員の構成をするように、徹底してください。要望します。

B    幼稚園に対するお答えははっきり言って、私には要領を得ません。教育委員会は今の狭山市立幼稚園は幼稚園教育として立派にその使命を果たしているといっているわけです。市長はしかし、現状には問題ありとしているようです。市長部局と教育委員会とはどこで接点を持って、今後の計画を決めていくのでしょう。いつまでに、計画を作り上げるのでしょう。その際、教育的視点はどうなるのでしょうか。もう一度、お伺いしたいと思います。

4.障害児教育に関しては、時間が掛かるのは理解します。しかし、今日私が述べた事は、障害児を持つ多くの保護者の願いだと思います。しっかり、県に取り次ぎ、要望してください。お願いします。特に、義務教育が終わった子供が行き場を失う事の無いように、普通高校への入学の件はよろしくお願いします。

子育て支援にかんして

@        病児保育について、もう少し説明してください。入曽乳児保育所は遅かれ早かれ計画しなければならないわけですから、民間主導の保育園つくりのその計画つくりの一部に入れてしまえばよいと思うのですが、どうするつもりか再度お聞きしたいと思います。

A        後、子育て支援に関しましてうかがいたいことは、なぜ人口の1%が適正定員だろうとお考えなのか、その理由がよくわかりませんので、お話ください。少なくとも私が今の状態で思うのは、400人増の1775人ではないかとおもうのですが。今後、少なくとも定員超過分の定員増も考えれば、225人増では待機児解消分だけであり、後々課題が残るだけだと思うのですが。これについてお答えください。

3.        そのほかの子育て支援の私の提案について、どうぞ参考にして、ご検討ください。特に24時間年中無休、病児保育、病後時保育は、子供の保育と親のための最終セーフティネットだと思うのです。後回しにすると、ネグレクトなどの子供虐待にもなりかねません。後回しにせず、すぐに実行する課題としてください。

男女共同参画社会を作ることを小泉首相は生活の構造改革とおっしゃっています。そのうちで、子育て支援が特に注目を浴びているのではないかと思います。男女共同参画社会実現を推進できる子育て制度を作るためには、今までの制度の見直しは仕方ないし、狭山市で改革しなければ、子育て世代が集まらなくなり、市全体の活気が亡くなると思います。ご努力を要望しておきます。

女性政策

これにつきましては、私は4年間の議事録を大半読んでこの議会に備えました。町田市長の女性政策推進の姿勢がこの4年間、一度としてぶれなかったと感心しております。しかし、残念ながら、余り成果が上がらなかったのではないかと思っております。実際、私の提案した男女共同参画都市宣言も入間市が先に行うようです。女性人材リストだって、結局いまだ狭山市では作成に至っていません。女性課長も結局新たに抜擢される事もありませんでした。女性政策の進捗状況の市民への公表はあったでしょうか。例え、庁内では行ったとしても。

しかし、好むと好まざるとを別に日本の進むべき方向は男女共同参画社会の形成しかないんだと思います。そういう社会を作り上げなければ、日本は国際競争にも負けてしまうし、少子化で人口が激変してしまいます。デモ、これを推進すれば、男女の関係を90度は変えなければならないでしょう。家庭のあり方も変わっていくでしょう。社会への女性の進出が進むだけではなくて、女性が独占していた分野への男性の進出も進むことでしょう。改革には抵抗勢力があるに決まっているのですが、適応できずに昔は良かったという人がいるに決まっています。どんなことを言っても、あと20年もたてば、否が応でも、生活が激変してしまっている事でしょう。

20年たてば、確実に男女共同参画社会になっていると思いますが、それまでは、そういう社会にするための努力が必要なんです。それで、当面は女性を男性並みにする特別措置、ポズティブアクションが必要だと思います。

はっきり言わせて貰えば、狭山市にはポズティブアクションについての取り組みに積極性を感じません。たとえば、女性管理職に対しての取り組みですが、先ほどの答弁では今までどおりですといっているのと同じですよね。今までどおりだったら、女性は管理職になれませんよ、狭山市では。実際、とても少ないですしね。そこで策を聞いても考えられないようですね。他の市でどう女性幹部を育てているか研究したことがあるのですか。少なくとも今50歳台の女性は、女性が働く事に理解の少ない社会で必死にポジションを維持してきた貴重な女性達です。勿論、子育ての時から出世競争から降りてきているはずです。でも、彼女達はいま子育てから解き放たれて、十分働ける時です。これからの若い女性を育てるためにも、今の管理職世代の女性を抜擢してあげてください。

現在課長職は100をこえるといわれています。そのうち、少なくとも5席は当面女性に明け渡すとしてはどうですか。政府だって大臣職に女性枠というものを設けている時代です。始めはうまく女性はその地位で機能できないかもしれませんが、その人たちが礎になって、次の世代が育ちます。どうですか、女性枠について、どう思われますか。市長にこのことお伺いしたいと思います。

審議会の女性の比率を上げることにも、配慮が足りないと思います。他の市でどう取り組んでいるか研究してください。私は、この場であの市はこうしている、この市はこうしているなんて言うのもいやです。女性人材バンクにしても、たくさんの県や市がやっているのに、どうして狭山市では出来ないのか、理解に苦しみます。今まで、狭山市では、どのように女性の登用率を上げてきたのか、知っていますか。総務課長がわざわざ頭を下げて、女性を探し回って貰ったという話すらあるのですよ。そんな、努力には限界があります。女性の比率を上げるシステムを作るべきです。早く、計画をしてもらうことを要望します。

男女共同参画推進条例についてですが、作っていく方向が示され、実効性のあるものを作成するとされました。それは、賛成です。それで検討会のメンバーの事ですが、私は、できる限りジェンダーの視点を持つ方をメンバーにするべきだと思います。少なくとも心を広げる準備のある方が良いと思います。メンバーには、男性は仕事、家庭の主婦が女性の生きかたのベストだと思うような方にはやはり遠慮していただくか、止めていただくほうがベターだと思います。男女共同参画社会はジェンダーバイアスフリー、和製日本語で言えば、ジェンダーフリーの社会の形成を目的としています。それを実現するための条例が、昔ながらの社会にとどめておくほうが良いという考えで作られてしまったら、狭山の男女共同参画が遅れてしまいます。

ご存知のように、もう若い世代は意識としてジェンダーフリーであります。もし、狭山市がその方向に舵を切らなければ、若い世代はすぐに他市に移っていくでしょう。都市間競争が激化している時代なのです。

これから作る狭山市男女共同参画推進条例によって、一部の人を除いて、たいていの人が幸せになれる新しい社会の仕組みをつくりださなければなりません。そのためには、今、時代の最先端といわれるほどの条例を作り上げるのが一番です。豊かな時代を健全に、退廃を少なく生きられる社会にするためには、例え旧守派、抵抗勢力がナニをしても言っても毅然と撥ね付ける気概を持って、この条例制定に望んでほしいと思います。

ゴミカレンダーについてはありがとうございます。よく検討のうえ、導入お願いします。

これで2回目の要望と質問を終えます。