議案第85号出生祝い金支給条例を廃止する条例に対する反対討論

 

議長の許しを頂きましたので、反対の立場で討論をさせていただきます。

 

少子化が危惧されています。狭山市でも人口が減少し始めており、ある地区での高齢化は歯止めが掛からない状況を呈しています。その上、団地の中では、空き家がよく見られる景色になっています。

 

このような中、赤ちゃんの誕生は正にその家庭だけでなく、地域にとっても、狭山市にとっても、喜ばしい祝い事になっています。地域から子どもの声が聞こえなくなった中、小さな子供の姿を見るだけでも温かい思いがします。

 

出生祝い金の支給は、出生を祝うというが本旨でなかったという事ですが、今こそ子どもの出生を祝う気持ちがいや増していませんでしょうか。その心を形にして、若い世帯に渡すことはとても意義あることだと思います。

 

5000円もらっても、オムツを買えばすぐ終わります。ミルクの2、3缶を買えば終わるかもしれません。そして、お金を上げたからと言っても、また子どもを持ちたいとか、もう一人産みたいという事にはならないと思います。だから、そういう意味での費用対効果はないでしょう。ただ、若い親にとって、狭山市は私達の子どもが生まれたのを喜んでくれるのを感じるだけでしょう。

 

出生祝い金の意義はそこではないでしょうか。地域が、狭山市が、子どもが生まれたのを喜んでいてくれるのを、知ること。そして、自分の子どもは多くの人に祝福されて生まれてきたことを知ること。

 

私は医療費無料の年齢を上げることと、出生祝いをすることとは直接関係がないと思っています。お祝いを何らかの形でしてほしい。例えば、狭山市でだけ使われる商品券を上げることでもよいと思います。狭山市の商店も潤います。私は、やはり子どもの誕生を狭山市が喜んでいるのを、形として親に示してほしいと願います。

 

そういう意味で、出生祝い金支給条例を廃止してしまうことには反対します。