ワージントン視察旅行(1) 

 ワージントン市にあるプレスクール
スモーキー ロウ 子どもセンター
日本で言えば、
幼稚園と保育園の幼保一体施設   
(私は、オランダもニュージーランドも
今回はアメリカもプレスクールを視察したが、
幼保一体化されていない国はなかった。)   
○ここは私立の幼保一体施設。
○建設後20年以上の歴史がある。
○先生達がきちんと教育を受けているのが売りである。
アメリカでは学位や資格がなくても保母ができる。
保育士の資格そのものがあるのかなあ。
○私が教育修士号を持っていると言ったら、
先生方に彼女は専門家ですと紹介された。
○きちんとしたカリキュラムがある。
○ここは幼稚園タイプ(3,4歳児用)の棟と
保育園(0.1.2歳児用)の2棟があった。
○ここでは3,4歳の合同保育を2クラスで行っていた。
○5歳児はキンダーガーテンすなわち幼稚園にはいる。
この幼稚園は義務教育で学校にある事が多い。

○この場所は年長棟と年少棟をつなぐ場所でホールというよりは
体育室のようにしていた。寒いところだから、
子どもエネルギー発散のためにはホールで遊ばせる必要がある。
日本では当たり前の事だが、オランダや韓国、ニュージ^−ランドの
保育園には外遊びの場所はあったが、屋内体育室はなかった。
○体育用の男性職員が子ども達と遊んでいた。
  ○年長さんのお部屋
○ 
○ロッカーは何処の国も同じようだ。 
 ○年長さん用の外遊び場。
○併設のキンダーガーテン部分 
  ○年少さんのクラスでコンピューターで遊んでいた。 
  ○年少さんたちのお部屋 
○未満時の赤ちゃん 
  ○年長さん 1
     ○年長さん 2



 キンボール高校  
   ○憲法の授業を見せてもらいました。
  ○地理の授業を見ました。 
  ○高校のロビー
○ホームルームはない高校。 
  ○日の丸の旗 


コロニアルヒルズ
小学校      
  小学校前(幼稚園から小学校6年まで)
幼稚園 1クラス
小学校1年から4年まで1クラス
5,6年は2クラスあった。 
  これは体育館。
ここの体育の先生はとてもジムに熱心だそうで、
写真で見れるように平行棒や鉄棒、タンブリング等、
設備が並べられていた。
朝練習を7時からしてくれるという。
多くの子どもが通うそうだ。

 
  音楽室。 
  6年生の教室の1コーナー。これは読書コーナーで、
本が分類されて入れられていた。
狭山市の これほど充実している学級文庫を
狭山市内で見たことがない。
これにはある秘密もある。
すなわち、アメリカでは教員が6年生専門に固定される。
そのせいもあり、
教員は自分のクラスの学習環境に力を入れるわけだ。
日本でも中学校で理科兆室や調理教室が専門の
先生方できちんとデコレートされていると同じ感覚である。
  6年生教室。こちらはコンピューターコーナー。
1学級 なんと18人。それなのにこの設備。
ワージントン市の保護者が学校の質が高いと
誇りに思うのはこういう学級の設備を見てもうなづける。
日本の教室などは、子どもの持ち物と、
100冊もない学級文庫と掃除用具ないのだから、
ワージントンの人にはひんじゃくに見えることだろうよ。
幼稚園の部屋。 
  1年生の教室の入り口。ちょっと可愛いでしょ。 


ワージントン中学校      学校は何か古い建物をリニューアルしたものだそうだ。
校長先生の話によると、この3,4年間は中学生が爆発的に
増えて、クラスを増やさなかったので、1クラスあたり、
40%も生徒が増えたと言う。
ここは7,8年生2学年が通う。700人ぐらいいるそうで、
狭山市では中学校で700人もいる学校なんてない。
ここを終えると2つの高校と1つの私立高校に進学する。
 
  これがクラスわりである。 
数学や英語を見れば分かるが、それぞれが3クラスや
4クラスに分けられていた。学年ではなく、能力や意欲などや
先生を選んだりしてクラスを決める。
この学校にはホームルームはなかった。
ほぼ高校と同じようなシステムだろう。
  ビルディングの中庭に屋根をつけて図書館にした。
屋根は 光を十分に取り入れられるようになっており、
明るかった。これほどの図書館を持った中学校は
狭山市にはない。勿論司書もいて本やAVを管理していた。
ここは中学校の特色ですという講堂。300席ほどの椅子席。
ステージも立派で、地域の人たちに貸し出してコンサートを
することもあるそうである。
こういう施設を持つ中学校は狭山市にはない。
体育館。床を張り替えたところだった。
大きさなどは狭山市と変わらない。
バトミントンが盛んだそうだ。
勿論観客用の椅子を壁からせり出す事ができる。
  廊下。静かに勉強をしていた。
ロッカーには鍵が掛かるようになっていた。 
この学校にはクラスルームがないから、
一人ひとりがロッカーに自分の物を保管する。
ロッカーの上には、卒業生が作ったタイルがはってあり、
いつか帰ってきた時には、自分の思いでタイルを見られる。
  子供用の玄関に貼ってあったポスター。

Noいじめゾーン。
スクールバス、学校は「いじめのない場所」
いじめにあったら、
スクールバスの運転手に言う。
スクールバスの運転手にメモを渡す。
電話でいじめを訴える。「フリー電話」 

いじめについて小学校、中学校で尋ねた。
いじめのナイ学校はない。だから、アンテナを高くして、
いじめがあるか、ないかを見ていると、校長先生は言った。

狭山市内の中学校でいじめはいけないというポスターが
貼ってあるのかなと、ふと疑問に思った。


ワージントン図書館
    
ワージントン図書館は世界の考えと人々とを結びつける。
そう書かれた図書館の入り口に立っている。
右側にある本は市民が売りたい本を持ってきて売っているという事である。
210年を誇るワージントン市は入植者が入り、町が作られた時、教会と図書館を作ったのが始まりだそうだ。だから、図書館も由緒あるのだ。
しかし、中の設備は近代化されていた。なセならば、固定資産税から税金を貰い、財政的には独立した館として運営しており、財政に裏打ちされたリッチな図書館である。
図書館での講座も豊富だ。
全米2位になったのだと、胸を張っていた。私も世界各地でいろいろな図書館を見たが、4万5千人の小都市の図書館としては素晴らしい。
いろいろな講座が開かれていた。
「人が集るの?どういう風に宣伝するの?」と聞いた。
インターネットやこんなハンドアウト、口コミなどさまざま。
講座も大人用、すべての年の人用、子ども5歳児以下、小学校低学年用、高学年用、10代用、などに分かれている。
その他、読書グループがあったり、ツアーを組んだり、耳の聞こえない人用の講座があったりと、狭山市図書館でも参考になるような講座があった。
図書館が地域の文化の発信地だという自負が分かる。
また、地域の人がこの図書館を誇りに思っているし、
愛着もなみなみならぬものがある。
日本と同じように、シニアの利用者が多いそうだ。
 
子供用(乳幼児用)の図書室。左の入り口からはいると、下のような内部になる。
カウチで親に抱かれて、本を読んでもいいし、寝そべって本を読んでもよい。
とにかくファンタジーの中にいるようだ。
絵本を読見聞かせしたりするステージもあった。

私は日本の優れた図書館と言われる図書館を見に、九州まで出かけた事があったが、設計者の意図を見ると、その発想はこの図書館から来たのかなあと思った。
子ども、10代のコーナーが充実していた。

私はオランダとスウェーデンで図書館を見たが、ヨーロッパの簡素なデコレーションよりも、ごたごたして見えるかもしれないけれど、暖かな感じがするアメリカ風が好きだ。

私が使命としているAV(オーディオ、ヴィジアル)コーナー。目の見えない人にとって、AV資料はとても大切。 今は、シニア世代が増えてきて、文字を見るのが大変な人は、DVDやCDを聞くようになった。
だから、視覚障がい者だけでなくAV資料は喜ばれている。大文字の本も喜ばれる。この図書館でも大文字コーナーがあった。
DVDは日本の図書館では市販のものを集め貸せる事は出来ない。市販の3,4倍もする貸し出し用DVDを買わなければならない。ワージントンのAV資料があまりにも膨大だったので、その点をどのようにクリアしているのかを尋ねたら、アメリカの図書館では市販のDVDやCDを貸し出しできるのだそうだ。
コンピューターの復旧のため、DVDのレンタルショップがなくなってしまっていて、図書館が貴重なDVDレンタル場所なのだそうだ。今は、映画もブルーレイなどにダウンロードしてみる世の中になったんだなあ。
日本の明日の図書館をみるようだった。
   ホームワーク支援センター。
アメリカの子ども達は外で遊べない。
特にワージントンのような寒い場所では、冬は家に閉じこもりがち。それに塾などないから、子どもの行き場がない。
そこで、図書館ではホームワーク支援センターを開設した。学校帰りの子ども達で一杯だそうだ。それに土日もあるし。
子ども達を勉強させておいて、大人は本を読んでいる。
夏休みはお休みだそうだが、開いておけば喜ばれると思う。コンピューターも完備。
    上は1階の読書コーナー。
下は地下にある読書コーナー。
この図書館は書庫を持たないようだ。
だから、蔵書は基本的には開架にある。
古い図書は捨てるか、市民に売るかしている。
特に流行の本はたくさん買うが、流行が終われば、一冊を覗いては保管しないという。
これもひとつの選択だろう。
それにしても、開架部分は狭山市の3倍ほどの広さがある。蔵書は4、50万冊は あるだろうと見た。

年間予算10ミリオンドル。すなわち10億円ほど。人件費はその家の6割だと言う。修理や管理のお金も必要だろう。それにしても、狭山市では、考える事も出来ないほどのお金を図書館で使っている。(ちなみに狭山市の予算は、2館で人件費を入れて2億円程度)
    狭山市が贈った池原昭治先生の原画が壁に掛けられていた。