北欧スタディツアー2(8月6日、7日、8日)
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 6日(金)      


 
 

  
 デンマーク女性ソサエティ
 1871年にFrederik Bajer夫妻によって創設された。女性の地位向上を目指すデンマークで始めての女性のための団体である。1885年以来、「女性と社会」というジェンダーとフェミニズムの問題に焦点を当てた雑誌を発行している。
 現在、いくっつかのの課題がある。
1.DV問題
2.移民の女性に対する女性問題の啓発・教育
3.売買春の禁止(ルーマニアなどから女性の人身売買にる売春がふえている。):法律の制定を目指す。
4.同一労働同一賃金:育児休暇の男女の義務化を目指す。
5.アルコール問題:女性のアルコール依存症の急増

 いくつかパンフレットをもらった。その中で一番ショックだったのは、fresh meat と書かれたパッケージに裸の女性がラップにくるまれている写真のついた人身売買禁止のはがきである。女性が新鮮なお肉として売られてくるのが一目瞭然である。
 日本も人身売買で悪名高い国であるが、私達女性がこれほどの心の痛みを持って阻止に動いているか。実態すらきちんと把握していないのではないかと思う。
 移民の問題があったが、文化の違いがあり、大変だと思う。DVやアルコール問題は日本とおなじである。
 コペンハーゲン市議会議員との会談
 一番上の写真は市議会の執務棟内部である。デンマークの地方自治体は議院内閣制である。議員は55人で、そのうちの多数党が議長を努め、市長になる。その他議員のうち8人が専従の議員として、行政執行をつかさどる。そのためのオフィースがこの回廊の周りにあるのだ。役所の部長級のオフィースもあるそうだ。
 玄関で副市長にあったが、カジュアルな服装で自転車をこいで通勤していた。市長にもお会いしたが、彼はスーツ姿だった。
 真ん中の写真はMs.Iban Wiene Rathje さんからコペンハーゲン議会に着いての話を伺っているところ。選挙は党が仕切るので、本人のお金はあまりいらないとのこと。専従議員以外は1ヶ月1000クローネ、16万円ほどしか収入が無い。議会はつきに1回。委員会は月に2回。彼女は与党議員なので問題の根回し、その他で与党議員の話し合いに月に何度も出なければならないとのことだった。
 55人の議員のうち27人が女性。彼女は生物学者雑誌編集者。収入が少ないので、学生など時間の自由の利く人、女性が議員になることが多いという。
 40過ぎると議員を辞める人が多いと言うが、議員では生活できないので、転職を図るということらしい。なんだか、それでいいのかなあという思いがしてならない。
下段はコペンハーゲン議事堂。古いので落ち着いている。


7日(土)     

 



 
 グルントヴィ・ホイスコーレ
グルントヴィが農民のための教育機関として1844年に創設した学校。高等学校の上に設けられている。高卒者の10%が在籍すると言われているが、大学に行くものにとっては不要の機関だろう。評価もなく、もちろん単位が取れるものではない。図書館を見ても、非常に充実しているとはいえない。
 時間を潰すための教育機関かなあ。人生の中で無駄な日々を過ごすことも大切なのかしら。それとも、失業若者を収容するのが本当の目的かな?
上:クロンボー城
ハムレットの舞台のモデルの城。もっとロマンチックな城かと思ったら、質素な城だった。1629年に立てられた古城で、長い間兵舎として1924年まで使われたそうで、再改装されたのが2000年。 
中:クロンボー城近辺の駅
古いものが大好きなヨーロッパ人。駅も古いまま内装を改装して使っている。
下:デンマーク宮殿
 後ろにある宮殿に王子様、その右に王女様などがすんでいる宮殿がいくつかあった。いらっしゃる時には宮殿の上にデンマークの旗が上がる。夏はバケーションで外国に居るとの事。
 夜、岡沢先生による日本、スウェーデンの外交についての講義があった。