ケーブルテレビ原稿

皆様、お元気ですか。私は高橋ブラクソン久美子でございます。1999年に初当選して以来、16年間狭山市議会議員を勤めております。

小学2年生だった末の息子は大学院生になり、月日の経つのはあっという間だと思います。

 議員になりたての頃、私の政治課題は子育てや教育が中心でした。保育所が足りなくて困っている人が多く、学童保育室はまだすべての小学校区には、ありませんでした。児童虐待報道が毎日のようにされた事を思い出します。

 現在では、保育所は増え、各学校に学童保育室が設置され、課題の多くが改善されています。

学校の校舎や体育館の耐震工事、冷房設置、洋式や障害者用トイレの新設、特別支援学級の増設など、学校はいつも工事をしていたかのようです。それもほぼ完了します。

 狭山市駅の西口整備が終わりました。建設委員として、12年間、関わったプロジェクトでした。

市民交流センターには老若男女(ろうにゃくなんじょ)がつどっています。「駅から近いから嬉しい」という声を聞くと、やはり市の一等地に市民のための館を立ててよかったと思います。

再開発前の狭山市駅を知る、他市の人に、「前に比べてみちがえったわね」と言われると、なんだか胸をはってしまいます。それに、駅周辺に人が多く見られるようになったんじゃないでしょうか。

 狭山市駅東口の区画整理事業もこの16年を経て、もうじき完了します。すでに、区画整理事業内にはサービス付き高齢者住宅も建設されていて、町がドンドン変わっていくのが見えてきました。

 4期目を終えて、今、私が次に見据えている課題は、高齢者や障害者の施策、環境施策などです。子供が自立し、私は世間で「おばあさん」と呼びかけられても仕方がない年齢になりました。体だって決して若者と同じと言うわけに行きません。

年金を貰う年代になり、年金生活者の厳しさも分かりかけています。

 だからこそ、見えてきている事があります。1キロや2キロ歩いても平気だったけれど、10分15分も歩けば、椅子に座りたくなる気持ちが分かります。遊歩道には椅子がほしい。

歩道のU字口の蓋につまずくなんて、他人事に思っていましたが、そうではない。もっと歩き易くしてほしい。

 事実、高齢者が子どもに頼ることなく、老後を送ることは並大抵ではなさそうです。

施設に入ることなく、介護保険サービスを使って今の家でいつまで過ごせるかしらと、不安に思うこともあります。一人暮らしの方々に思いを向けざるを得ません。

 又、年をとると時代の流れについていくのは大変です。むやみに技術を進めればよいとは思えません。

でも、子どもや孫の世代の環境を悪くしないために、新しい技術の導入が必要となるならば、私はそれに躊躇するべきではないと思うのです。

公共交通機関が不便な土地柄ですが、出来れば車をハイブリッドやプラグインハイブリッド、電気自動車などに乗り換えなくてはと思うこの頃です。

防災の観点も加えて、公の施設はもっと省エネ化し、自立したエネルギー政策を確立しなければなりません。

 狭山市も空き家が目立ち、古ぼけた街をあちこちで見るようになりました。昔のような活気ある街にする事は、容易ではありません。

けれども、おじいさんやおばあさん、障がい者、若い世代の夫婦や子ども達が平和で幸せに暮せる街、便利で清潔な街、仕事に恵まれ、皆が協力して「いたわり合う」街には、自然に人が集ってくるのではないでしょうか。

今後私は、ちょっと年寄りの女性視線で、素敵な街づくりに貢献したいと思っております。高橋ブラクソン久美子でございました。ごきげんよう。